中国へ旅行する前に必ず押さえたい大気汚染の7つの現状

中国へ旅行する前に必ず押さえたい大気汚染の7つの現状

歴史ある国、中国。風光明美な場所や美味しいものが沢山あって旅行におすすめの国です。しかしPM2.5による大気汚染や鳥インフルエンザなどの問題、反日感情の悪化などネガティブな報道の影響もあり「近くて遠い国」というのが現状です。しかしメディアの情報に踊らされてばかりいてはいけません。まずは現状をきちんと調べ、しっかり対処して計画を立てるのが大切です。そこで今回は、「中国大気汚染の必ず押さえておきたい7つの現状」についてご紹介します。

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中国へ旅行する前に必ず押さえたい大気汚染の7つの現状

 

1. PM2.5とは

大気中に浮遊する微粒子のうち、大きさが2.5μm以下のものはすべてPM2.5と呼ばれます。例えば硫酸塩や黒色炭素、有機化合物など人工的に発生するものから、野焼きや火山の噴煙、黄砂など自然から発生するものまですべて含まれます。中国で問題となっているPM2.5の場合、主な発生原因は「自動車の排気ガスと石炭の消費」です。現在中国では経済の発展と共に自動車数が大幅に増加し、また現在でも発電や工場の燃料、暖房などのために大量の石炭が燃やされます。環境設備対策の遅れも手伝い、排気ガスから出る窒素酸化物や揮発性有機化合物に、石炭燃焼で出るススや二酸化硫黄が加わり、それらが太陽光で化学反応を起こしてPM2.5が発生するのです。

 

2. 体に与える影響

もともと私たちの鼻や喉、気管支には異物が奥まで入らないようにうまく排出するシステムが備わっています。しかしPM2.5はとても小さいので(何と髪の毛の太さの1/30程度)、それらのシステムをすり抜け、肺の一番奥、酸素を体内に取り込む肺胞まで侵入します。結果、眼や気道に刺激を感じ、ひどい時には鼻水や咳が出たり鼻血や結膜炎を起こしたりします。長期的にはぜんそくなどの呼吸器系疾患や循環器系疾患などのリスクを上昇させると考えられています。

 

3. 時期による差

しかしこのPM2.5、実は時期によって発生に差があります。主な発生原因の一つは「石炭の消費」、つまり暖房のために多くの石炭が燃やされる冬季はPM2.5が多く発生します。しかも冬の冷たい空気は地表付近にとどまりやすいため、汚染物質も地表付近に蓄積して高濃度になりやすくなります。特に冬場に旅行を考えている方は要注意です。

 

4. 時間帯による差

さらに時間帯によっても差があります。発生原因の一つが「排気ガス」と「太陽光」であることを考えると、朝の通勤ラッシュ時は特に多く発生すると考えられます。あなたは中国の通勤ラッシュ時にたくさんの自転車が走っている映像を見たことがありませんか?今はこのシーンが自動車に代わって来ています。ラッシュアワー時には多くの排気ガスが排出され、これだけでかなりの大気汚染が起きています。旅行の際は外出する時間帯にも注意しましょう。

 

5. 地域差

このPM2.5、中国全土で大量発生しているわけではありません。地域差が大きいのです。上記の実情に照らして考えると、1:暖房のために石炭が燃やされる中国北部(特に集中暖房のために石炭が使われる揚子江以北)、2:大都市(排出源の工場や自動車が多い)、3:内陸部や盆地(汚染物質が風で流されにくい)、以上の要素を満たす場所が特にPM2.5の発生量が多いと考えられます。報道で毎回のように北京の様子が報道されるのも、ただ首都だからと言うだけでなく、上記の要素を満たしているため特にPM2.5の汚染状況が深刻であるという実情があるのです。旅行先を選ぶ際に参考にしてください。

 

6. 防御法

では実際にどのようにPM2.5を防御できるのでしょうか?

1. 情報収集、中国でのPM2.5の飛散状況については中国政府が専用のホームページで情報を公開していますので、そちらで状況を逐一確認することができます。まずは正確な情報を得ることが肝心でしょう
2. PM2.5が多い時間帯は外出を避ける
3. 外出時はマスクを着用する
4. 必要ならゴーグルや眼鏡を装着する
5. 手洗いうがいを徹底する
6. 帰宅時は服をはたく

中でもマスクは高機能のN95規格のものを選ぶのがポイントです。中国旅行に行かれる際には、情報収集のためのタブレット機器、PM2.5防御用のマスク、そして汚染物質が付着しにくい(あるいは叩き落としやすい)素材の上着や衣服、などを用意して行くと良いでしょう。

 

7. 報道を正確に理解する

以上、あくまでも日本からの視点で述べてきましたが、実際の中国では、日本で騒がれるほどにはPM2.5の影響を感じることは、実はほとんどありません。項目5で述べたようにかなり地域差が大きいのが実情なのです。特に上海を含めた海沿いの地域は常に風が吹いているため、極端に汚染濃度が上がることは稀です。メディアで連日騒がれるため、あたかも中国全土が汚染されているような感じがしますが、あくまでも冷静に情報を収集、分析して対応していただきたいと思います。

 

まとめ

いかがでしたか?
中国へ旅行する前に必ず押さえておきたい大気汚染の7つの現状、確かにPM2.5は無視できるものではありませんし、注意しなければならないものであることは確かです。しかし一方で、報道はあくまでも実情の一部でしかないことを忘れてはなりません。ネガティブな報道ばかりに踊らされて、中国旅行というせっかくの素晴らしい機会を逃してしまうのは、余りにももったいないと思います。まずはインターネットを上手に活用して現状をきちんと調べ、正確な情報を収集して計画を立てることが肝要です。PM2.5についての事実と実情を把握し、旅行時期を選んだり、マスクや衣服を準備したりするなどの対策をしっかり行えば、楽しい旅行を満喫できるのです。お隣の美しい国、長い歴史と文化を誇る国、中国。その風光明美な景色や美味しい食べ物を思う存分楽しんでいただきたいと思います。そのための第一歩、大気汚染の7つの現状、あなたのお役になれば幸いです。

 

中国へ旅行する前に必ず押さえたい大気汚染の7つの現状

1. PM2.5とは
2. 体に与える影響
3. 時期による差
4. 時間帯による差
5. 地域差
6. 防御法
7. 報道を正確に理解する

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扇ガ谷道房

扇ガ谷道房

家族で中国に駐在しておりました鎌倉在住のコンサルタントです。サッカー観戦、楽器演奏、腕時計収集、帽子、海外旅行、街歩きが趣味のおじさんです。中国に関するコンサル、講演、執筆、ガイド等も承ります。生身の中国を是非多くの皆さんに知って頂きたい想いでお仕事させて頂いております。どうぞ宜しくお願い致します。