ドイツ人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!

ドイツ人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!

オリンピックは、日本では大きなイベントとして比較的ポジティブに取り上げられていますが、実は最近ではテロなどの安全面の理由から選手の大会参加を辞退する国や、開催地候補の自治体が経済的デメリットを理由に候補を辞退しているところもあるなど、オリンピックへの考え方が国それぞれで変わって来ているとも言われています。

それでは、こういったスポーツの祭典に特に熱い印象のあるドイツでは、オリンピックは一体人々にどのように考えられているのでしょうか?今回は、ドイツに滞在中の筆者目線で、ドイツにおけるオリンピック事情を、以下8つの項目に分けてまとめていきます。

 

ドイツ人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!

 

1. 実はメダル獲得常に上位のドイツ


ドイツはこれまで、オリンピックのメダル獲得数ではだいたい常に上位5位以上をキープしていたことはご存じでしたか?ウィンタースポーツが強そうな印象のあるドイツですが、実は夏のオリンピックでも、陸上競技や馬術競技、カヌーなどを中心にかなりのメダルを獲得してきました。

体格が大きくもともとが恵まれた体つきをしており、加えて真面目に打ち込む性格的気質やチームの団結を得意とするドイツ人ですから、オリンピックなどのスポーツ競技において優秀な成績を残すことはなんだか納得のいくところですよね。

またドイツでは、昔から市民が様々なスポーツに親しめるような行政の仕組みづくりも行われてきました。多くの人々が気軽にスポーツを個人やクラブチームで楽しむことが出来る、そういった環境もまた、未来の優秀なオリンピック選手を育て上げる理由の一つとなったのかもしれません。

2. ドイツ人の得意種目(夏)

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先の項目でも少し触れましたが、ドイツは特に夏のオリンピックの競技において、冬競技のおよそ2倍のメダルを獲得しています。

その主な競技の内訳では、カヌーや陸上競技、馬術競技、次いで競泳、自転車競技と続きます。ボートやセーリングでも比較的多くのメダルを獲得しており、総じてこうした水上競技が国民全体にも比較的浸透しているとも言えるのかもしれません。(実際に、競技人口は日本に比べ圧倒的に多いのです。)

もちろん、ブンデスリーガやワールドカップに沸くドイツ人ですから、サッカーが大盛り上がりなのは言うまでもありませんよね!

3. ドイツ人の得意種目(冬)

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冬のスポーツでは、バイアスロンという競技でドイツはメダル獲得数現在世界トップという成績を残しています。日本ではあまり聞き慣れない種目ですが、これはクロスカントリースキーで一定の距離を滑り、そのコース中に設けられた的をライフルで射撃していくという競技。

もともとこのスポーツの起源は雪深い北欧であり、ドイツについでノルウェー、ロシアなどの国々がメダル獲得上位国であることから、寒冷地であることはこの競技の強豪国である大きな理由の1つと言えそうです。

4. これまでの自国開催のオリンピックの経験より

ドイツでは、これまでに過去3回オリンピックが開催されています。

1936年 ベルリン(夏)
1936年 ガルミッシュ・パルテンキルヘン(冬)
1972年 ミュンヘン(夏)

この1936年の夏・冬続けてのオリンピックでは、第二次世界大戦勃発の直前、丁度ナチス政権が始まった時期でした。ヒトラーはこのオリンピックをきっかけに全世界に彼の思想を宣伝する目的で招致したとも言われており、ナチ時代を憂う現代のドイツ人たちにとってはあまり良い時代の思い出とは言えないようです。

加えて1972年のミュンヘンオリンピックでは、イスラエルのオリンピック選手団らを巻き込んだ大規模なテロ事件が発生、計20名近くが犠牲になり、史上最悪のオリンピック事件として今でも名を残しています。

こうしたことから、偶然とは言え、自国内でのこれまでのオリンピックに関してあまり前向きな印象を持っていないという人も少なくないようです。

5. 過去の開催候補地(ハンブルク)の一例

さて、ドイツの第二の都市ハンブルクでは、2024年の夏季オリンピック開催を巡り住民投票が行われました。結果、反対意見が賛成票を上回り、ハンブルクは開催候補を辞退しています。

主な反対意見は、開催に伴う経済負担の多くが住民に課せられてしまうこと、開催中の交通機関などの問題、そしてなにより、現在も続く難民問題とそれに伴う安全確保が十分でないことなどが唱えられました。

「オリンピック至上主義」とも近い我々日本人とは、少しオリンピックに対するドイツ人たちの考え方に差があるようにも感じてしまうところです。

6. 開催中の街の様子は

それでは、実際のオリンピック開催中の街の様子はどうなんでしょうか?

ワールドカップともなると街の至る所でパブリックビューイングが行われるドイツですが、実はオリンピックはそれほどみんな揃って応援する、という雰囲気にはなりません。街中のスポーツバーなどで実況中継が見られることはありますが、サッカーほどの熱狂ファンを見かけることは少ないのです。田舎や郊外に至っては、普段となんら変わらない雰囲気と言えます。

7. それでも、オリンピックを楽しみたいなら?

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ドイツでも日本同様、やはり人気のある種目やメダルが期待できる種目を中心にテレビ中継されることが多いので、スポーツバーなどの公共の場で日本人が見たい種目が必ず見られるといったわけではありません。

もし特定の気になる競技があるのであれば、SNSなどインターネットを使って、パブリックビューイングをしているスポーツバーやイベントを探してみるというのも一つの方法かもしれませんね。

8. ケルンのオリンピック博物館

正式名称をDeutsches Sport & Olympia Museumと言います。

ここでは、オリンピックに関する歴史やドイツのこれまでのオリンピック選手に関する展示、また現代のドイツにおけるスポーツ全般に関する展示もされています。体験型のユニークな展示と豊富な情報量から、各国から旅行者が訪れる人気のスポットになっているようです。

 

まとめ

いかがでしたか?
ドイツでは、オリンピックに対する国民の関心はある程度あるものの、期間中国全体が盛り上がっているというわけではないようですね。(もちろん、地元出身者が居るなど、地域によっては差がありますが)

是非、参考にしてみてください。

 

ドイツ人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!

1. 実はメダル獲得常に上位のドイツ

2. ドイツ人の得意種目(夏)

3. ドイツ人の得意種目(冬)

4. これまでの自国開催のオリンピックの経験より

5. 過去の開催候補地(ハンブルク)の一例

6. 開催中の街の様子は

7. それでも、オリンピックを楽しみたいなら?

8. ケルンのオリンピック博物館

 


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