中国の人気大学を現地調査!7つのおすすめ役立ち情報!

(Jens Schott Knudsen)

日本以上に学歴に対する憧れが強い国、中国。特に高校生は日本よりも熾烈な受験競争の真っただ中にいます。今回は、その中国の大学入試事情を、テストの時期や条件、そして年間費用や人気の大学情報など盛りだくさんでご紹介します。

中国の進学競争の背景には、父母や祖父母の時代になかったハイレベルな教育が受けられるようになり、学問を制す者こそ明るい未来を勝ち取れる!と、家族一丸で取り組む傾向が強く出ています。外資企業や有名IT企業へ就職する夢の実現が、大学入試をヒートアップさせているのです。

 

中国の人気大学を現地調査!7つのおすすめ役立ち情報!

 

1. テストの時期はいつ?

日本は、世界のスタンダードと物事の開始時期が違っている事が多い国です。年度は4月に始まるので、学校も4月に入学始業します。その為、進学の為の試験は1月から3月にかけて行われます。中国は日本のスタンダートとは違い、世界標準と同じく9月に学業がスタートします。従ってそれ以前に試験が行われますが、大学に入学する為の試験は毎年6月7日8日に行われます。

大学入学の為の試験は「全国普通高校招致統一考試」と呼ばれています。通称は略して「高考」(ガオカオ)と呼ばれます。日本で言えば、大学センター試験の様な存在です。然しながら、中身は日本の仕組みとまるで違います。中国の高考は、年に一回だけ実施されて、全ての判断がこの試験だけで行われます。日本の様に、大学の学部毎に試験が行われる事もありません。二次試験もありません。つまり一発勝負なのです。

試験は高考一本で、大学に試験に行く事もありません。試験は高校で行われて、自らが志望する大学と学部を選択し、高試の結果によってその合否が判断される仕組みです。世界的に見ても、最も過酷な大学入試制度を言えるのではないでしょうか。後述致しますが、外国人留学生対象の試験は、これよりも早く5月に行われる事が多いです。

 

2. 受験する条件は?

中国の高校3年生以上なら誰でも高試を受験する事ができます。あくまでも中国の高校生が大学に入学する為の試験制度ですから、高試は外国人に開放されていません。日本人である我々が中国の大学に入学しようとすると、この試験制度とは別の制度を利用する事になります。短期留学、長期留学、本科留学という三つの留学制度の中から選択して受験する事が可能です。

中国の大学卒業資格を得るには、本科留学を選択する必要があります。受験するには、高校卒業もしくは大学卒業資格と、ビザの取得が必要になります。留学期間が1学期間の場合はX2ビザ、2学期間以上に亘る場合はX1ビザを取得する必要があります。本科留学の場合、中国の大学生と一緒に授業を受ける訳ですから、相応の中国語能力が必要になります。

 

3. 卒業までに掛かる全費用は?

中国の大学授業料は年々高額になって来ています。2005年発表の東京大学大学院教育学紀要によれば、全国重点大学と呼ばれる大学の年間授業料は4926元という事です。現在の為替レートでは約8万円です。地方重点大学になるとこの金額から下がって来ますが、あくまでもこれは授業料であって、寮費や生活費は別途必要になります。日本から本科留学する場合、概算で2万元から4万元の授業料が必要になります。当然留学する大学によって差異がありますが、中国人の授業料に比べてかなり割高とはいえ、日本の大学に比べると遥かに安いと言えます。

 

4. 選ぶ時のポイント

中国の高校生が大学を志望する場合、これは日本人が大学を受験するのと同様に、自らの学力に相応しい大学を前提に志望校を決定しています。どの国にあっても、大学にはランキングがあり、有名実力校もあれば、そうで無い大学もあります。中国の場合、大都市への人口流入を阻止する為に、様々な政策があるのですが、大学の入試に於いても、その理由から理不尽なハンディがつけられています。それは、受験者の出身省によって、合格者数にハンディを設けられているからです。上海や北京などの大都市出身者よりも地方出身者の合格必要点数も高くなっています。つまり、地方出身者の都市部への流入を阻止する目的が、大学入試という公平性を求められる教育システムにも反映されているのです。理不尽な制度です。

日本人が大学を選定する際には、有名大学か否かという点と共に、生活に支障が無い立地やキャンパス環境か、過去に留学生受け入れの経験が豊富か、就職に有利な大学か等、偏差値レベルのランキング以外の尺度も考慮すると宜しいと思います。

 

5. 現地で人気な大学1:北京大学 (Peking University)

(Alva Chien)

・場所:
北京市海淀区頤和園路5号

・何系(理系/文系)の大学か:
中国近代史上初めての国立総合大学

・人気の理由:
教育と科学研究の中心として内外から高い評価を受けている最高峰の大学

・こんな人におすすめ:
中国最高学府で学び日中両国間の政治・経済・科学の分野で活躍を望む方

 

6. 現地で人気な大学2:復旦大学 (Fudan University)

(Jens Schott Knudsen)

・場所:
上海市楊浦区邯鄲路220号

・何系(理系/文系)の大学か:
人文科学、社会科学、自然科学、技術科学、管理科学などを含む研究型総合大学

・人気の理由:
中国内最大規模といえる、120の国と地域から毎年約7千人の外国人留学生を受け入れている全国性総合大学。

・こんな人におすすめ:
中国で最も先進都市である上海で、外国に門戸を開いた進取の気性を学風に持つ、有名大学で学びたい方

 

7. 現地で人気な大学3:大連理工大学 (Dalian University of Technology)

(Tom Caswell)

・場所:
遼寧省大連市甘井子区隣凌工路2号

・何系(理系/文系)の大学か:
理工系

・人気の理由:
国際水準のハイレベル研究型大学。日本語教育に熱心

・こんな人におすすめ:
風光明媚な大連という土地で、日系企業との関係性も高い大学で理工系の高等教育を受けたい方

 

まとめ

いかがでしたか?
民間レベルでは交流機会の多い日中関係。政治のレベルでは、自由主義と共産主義という国情の違いがあり、なかなか溝を埋められていません。だからこそ、我々一般市民レベルの交流機会を一層増やす必要性を筆者は感じてます。

留学というと欧米に目を向ける方が多いかもしれませんが、現在から未来に向けた日中関係の友好促進の為にも、中国で中国の学生と同じ釜の飯を食べながら学んでみませんか?

 

中国の人気大学を現地調査!7つのおすすめ役立ち情報!

1. テストの時期はいつ?
2. 受験する条件は?
3. 卒業までに掛かる全費用は?
4. 選ぶ時のポイント
5. 現地で人気な大学1:北京大学 (Peking University)
6. 現地で人気な大学2:復旦大学 (Fudan University)
7. 現地で人気な大学3:大連理工大学 (Dalian University of Technology)

 


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