タイのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

タイのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

(Vee Satayamas)

タイは熱帯モンスーン気候に属しており、年中半袖で過ごせる温暖な気候です。寒い時期に大流行することの多いインフルエンザや風邪は、年中温暖なタイでは無縁のように思われるかも知れませんが、タイでも決して珍しい病気ではありません。そこで今回は、タイにおけるインフルエンザと風邪事情について詳しくご紹介します。

 

タイのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

 

1. タイのインフルエンザと風邪の事情

タイには、大きく分けて3つの季節があります。地域によって多少の差はありますが、首都バンコク周辺の地域では、4月から5月頃が年間で最も暑くなる「暑季」、6月から10月頃が雨が多くなる「雨季」、11月から3月頃が比較的気温が上がらず、乾燥している「乾季」というのが標準です。日本では寒い冬に流行することの多いインフルエンザですが、タイでは通年患者発生が見られ、いつでも感染の可能性がある状況です。特に、雨季と乾季に患者が増加する傾向があります。また、季節の変わり目には、風邪をひいている人をよく見かけます。それ以外にも、タイではホテル、デパート、空港、一般企業、映画館、バンコク市内を走っているスカイトレインBTS、病院等、屋内全てと言い切ってしまいたい程に冷房で冷やされている場所が多くあります。その為、屋外との気温差が非常に大きく、風邪をひきやすくしてしまっているようです。半袖で過ごせる気候とは言え、軽く羽織れるものを1枚いつも持っているととても安心です。

 

2. タイの病院事情

タイにも、日本のように大きな病院から小さなクリニックまで数多くあります。国立病院の先生が、有名私立病院の先生も掛け持ちしていることも多くあり、夕方以降や休日に自身のクリニックで診察をする先生も少なくありません。診察はどこの病院でも普通に受けられますし、インフルエンザワクチンも私立病院等では接種可能です。そこで気になるのが、医療費ではないでしょうか。タイで就業している人には外国人であっても社会保険加入の義務があり、社会保険を使って無料で診察、治療を受けられます。しかし、保険を使える病院は自身で一つを選ばなくてはならず、無料とあって多くの患者で埋め尽くされていることがほとんどです。その為、通院でも使えるものですと保険料年間10万円前後と決して安くはないにも関わらず、タイ人でも民間医療保険に加入していることが少なくありません。旅行の場合でも、海外旅行保険があればほとんどの病院で使用可能で安心ですね。

 

3. タイの伝統民間療法

現代では多くの病院があるタイですが、昔から伝承されている伝統的な民間療法も多くあります。先ず、筆者が一番驚いたのは、発熱時に水で濡らしたタオルで全身を拭くこと!信じがたいとは思いますが、解熱に驚くほど効果があります。方法は、水または氷水に浸したタオルを絞り過ぎない程度に絞り、わきの下、腕、背中、足の裏を中心に、産毛のあるところは産毛とは逆方法に、強めに拭いていきます。特に子供の解熱には、外国人も多く利用する大きな病院でも勧められる昔からある方法です。また、喉が痛い時には、 มะนาว / マナオと呼ばれるタイのライムに塩を少々振り、上を向いて喉に直接搾ります。いがらっぽさが消え、風邪の初期症状にはおすすめです。女性の出産後に昔から使われてきたハーブサウナである อบสมุนไพร / オップサムンプライも、風邪にも効果があるとされておりおすすめです。

 

4. タイの風邪薬

風邪の場合は、病院に行く前に町中至るところにある薬局で市販の薬を買ってきて様子を見ることがタイでも多いようです。そんな時に人気があるのは一般的な解熱、鎮痛剤であるパラセタモール。コンビニでも1シート10Bで買うことができます。薬局では、それとセットで鼻、喉、咳などそれぞれの症状に合ったものを処方してくれます。タイでは、処方される薬の量が一般的に多く、日本人には強過ぎる場合もあります。また、タイ人の大好きな嗅ぎ薬である ยาดม / ヤードムは、メンソールの香りが鼻風邪の際にもおススメです。珍しいところでは、タイの伝統薬であるハーブから作られた ยาเขียว / ヤーキヤオ「緑の薬」。解熱や口内炎などに効き、身体の中からポッポと温かくなってくる感じがします。

 

5. タイでの風邪をひいている時の禁止事項

タイでは風邪をひいている時には、冷たい飲み物や食べ物を絶対に口にしてはいけないと言います。日本でも同様かと思いますが、タイはそれ以上のように見受けられます。また、今でも昔ながらの水浴びをする人が多い為か、お風呂に入ってはいけない、特に髪の毛を洗ってはいけないとも言います。いずれも身体を冷やすことを避けています。

 

6. インフルエンザ以外によく流行する病気

年中温暖なタイには蚊が多くおり、蚊に刺されることにより発症する病気がいくつかあります。その中でも昨年2015年にタイで大流行したデング熱は、今年も猛威を振るっています。デング熱とは、2014年に東京の代々木公園でも感染者が確認されたあの伝染病です。人から人への感染はせず、ネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。適切な処置を受けた場合の致死率は1%以下ですが、昨年はタイの俳優も重症化してしまいお亡くなりになりました。デングウイルスに特異的に効果のある薬剤はまだなく、水分補給や解熱剤の投与等の対症療法が中心となります。 また、デング熱に対するワクチンは現時点ではありません。それ故、蚊に刺されない対策をしっかりとすることが最も重要なことです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
温暖なタイで、インフルエンザや風邪が大流行とはならずとも、年中蔓延っているのは意外な事実ではないでしょうか。今回紹介した病気は、いずれも予防できるものばかりです。罹ってしまっても軽度の場合には、「郷に入っては郷に従え」の精神でタイ式の治療を試してみるのもアリではないでしょうか。

 

タイのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

1. タイのインフルエンザと風邪の事情
2. タイの病院事情
3. タイの伝統民間療法
4. タイの風邪薬
5. タイでの風邪をひいている時の禁止事項
6. インフルエンザ以外によく流行する病気

 


あなたにおすすめの記事!

タイトルとURLをコピーしました