韓国で刺青・タトゥーはどう思われているか調査!

韓国で刺青・タトゥーはどう思われているか調査!

(Dennis Coronel)

韓国のテレビを観ていると近年、タトゥー・刺青のある芸能人やスポーツ選手を目にすることが多くなりました。日本でも人気のあるK-pop界でも体に刻まれたタトゥーを披露しながらパフォーマンスを繰り広げるアイドルがいます。日本では一部で熱狂的なマニアが存在するとはいえ、やはり刺青・タトゥーをめぐるタブーが多いのも事実です。では、お隣の韓国では刺青・タトゥーはどのように思われているのでしょうか?今回はその疑問に迫ってみたいと思います。

 

韓国で刺青・タトゥーはどう思われているか調査!

 

1. 刺青・タトゥーはどんな人がするの?

日本でもそうですが、韓国でもやはり「刺青」というと、かつてはいわゆる「ヤクザ」をイメージさせるものでした。実際、韓国の暴力団構成員のなかにも刺青をしている人は現在でも多くいます。しかしながら、最近はこのような人たちとは異なり、芸能人やスポーツ選手、さらには会社経営者にいたるまで20代を中心とする若い世代の著名人たちがファションや自己表現の手段としてタトゥーをし、それを日常的に露出している人がいます。また、これに触発されて、タトゥーをする若者が増えています。

 

2. 若者・高齢者はそれぞれどう思ってる?

このように若者のあいだでファッションとして受け入れられつつあるタトゥーですが、比較的寛容な若年層にくらべて、年配の人たちは心良く思わない人たちも多いのも事実です。韓国は他の国と比べてジェネレーションギャップが多い国であると言われていますが、タトゥーをめぐる認識でも、世代によって大きな隔たりがあるようです。

 

3. 男性のタトゥーと女性のタトゥーの印象の違いは?

日本であればおしゃれでするタトゥーについて、男性よりも女性に対して批判的な声が多く、とくに肌を露出するグラビアタレントなどはタトゥーがあると男性ファンからマイナスの評価を受けることがあります。ところが、韓国の水着グラビアでは、当然のようにタトゥーのある肌を露出させています。それどころかむしろ、タトゥーもそのタレントのセクシーさをアピールするパーツとして活用されているようにさえ見えます。このような点から考えると、タトゥーとしている男女間での性別による印象の違いは、日本と比べるとそれほど無いように思われます。

 

4. 就職活動に影響はある?

これは、「ある」と考えるのが妥当でしょう。そもそもファッションでタトゥーを楽しんでいるのはタレントやスポーツ選手、会社経営者といった、「一般企業に就職をして生計を立てる」というライフコースとは違う道を歩んでいる人たちが中心でした。彼らは「タトゥーなんかあったら、就職に不利になるのでは?」という心配をすることのない人たちなのです。ところが、これを真似している一般の人たちの場合、そうはいかないでしょう。すでにみたように、とくに年配の人たちの目は厳しいものがあります。韓国で就職活動のするのであれば、タトゥーはしないか、あるいは服で隠れる部分にするのが無難だといえます。

 

5. 出入り禁止や制限を受ける事はある?

日本と比べるとタトゥーに寛容なので日本ほど厳密ではありませんが、肌を露出するサウナやプールなどで従業員の判断により入店を拒否されたり、タトゥーの部分をシールやバンドで隠すよう求められることはありえます。タトゥーをしている人で韓国でこれらの施設を利用することを考えているのであれば、念のためタトゥーを隠す準備をしておけば、万が一入店拒否されても、「こうするから」と見せて手を合わせて「お願い」のジェスチャーで交渉すれば、融通をきかせてOKしてくれる場合もあります。(あくまで従業員の判断なので、交渉次第ですが)

 

6. 刺青・タトゥーの面白(?)エピソード!

韓国では徴兵制がとられていて韓国人男性には兵役の義務がありますが、韓国男子にとってこの期間は人生における試練の期間であると考えられていて、「できれば軍隊には行きたくない!」と思う韓国男子も少なくありません。もちろん、病気など例外的にこの義務が免除されるケースがあります。そのため病気を偽装したり、わざと骨折をするなどして兵役を逃れようとする若者があとを絶たず、韓国軍の徴兵業務を担当する兵役庁を悩ませています。

兵役を課されない理由の一つに「刺青・タトゥー」があります。「刺青・タトゥー」イコール「ヤクザ」というイメージが強い時代が長く続いていたため、もともとは軍隊での風紀と秩序を維持するための規定でした。この規定を逆手にとって、若者たちのあいだでタトゥーに対する心理的ハードルが下がっていることと相まり、兵役逃れのためにタトゥーをいれる韓国男子の存在が問題になっています。じつは最近、兵役逃れで検挙された韓国男子のうち、その理由の1位が精神疾患偽装、そして2位がこの兵役逃れを目的とした「刺青・タトゥー」でした。兵役逃れのためのタトゥー、ちょっと日本にはない韓国独特の事情ですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
近年、若者を中心に韓国社会で受容されつつあるタトゥーですが、やはり一般人が楽しむにはまだまだハードルが高いようです。それでもタトゥーをしたい!という若者は多く、実際にいれる人も着実に増えつつあり、また色落ちするヘナやシールで擬似的に楽しむ若者も多くいます。

一方で年配の人たちの印象はまだまだ否定的なものではありますが、整形手術などと同様に身体を加工することに対するタブーが少ない韓国の文化的背景もあって、今後、世代交代がすすむとともにタトゥーもさらに広く受容されていくかも知れませんね。

 

韓国で刺青・タトゥーはどう思われているか調査!

1. 刺青・タトゥーはどんな人がするの?
2. 若者・高齢者はそれぞれどう思ってる?
3. 男性のタトゥーと女性のタトゥーの印象の違いは?
4. 就職活動に影響はある?
5. 出入り禁止や制限を受ける事はある?
6. 刺青・タトゥーの面白(?)エピソード!

 


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