ポーランド人と国際結婚して苦労した8つの経験談

ポーランド人と国際結婚して苦労した8つの経験談

前編では「ポーランド人と結婚してよかったと思う8つの理由」を紹介しました。今回は、逆に「ポーランド人と国際結婚して苦労した8つの経験談」を挙げてみたいと思います。現在、筆者はポーランドで生活しておりますが国際結婚した30年前は、ポーランドは社会主義の国、日本は資本主義の国でした。社会主義の国で情報が限定されていた平均的ポーランド人は、日本は飛び抜けて経済や技術が発展した国という、やや神話化された理解をしていました。そのせいか、ポーランドでは日本人というだけでいろいろな点で優遇されたものです。ただしこれは過去の話となりました。ポーランドは体制転換後の移行期を経て2004年に欧州連合に加盟しますが、その頃からこうした「神話」が徐々に変化していきます。



 

ポーランド人と国際結婚して苦労した8つの経験談

 

<過去の経験談>

1. 日本食材の入手に苦労する

体制転換後の移行期は、デノミもあるなど経済はかなり混乱していました。今では氾濫気味のスパーマーケットやハイパーマーケットも当時はなく、ポーランド人と国際結婚しその流れでポーランドに移住したものの、「当分日本食は食べられないぞ」というのが移住後最初の決意でした。日本食材の入手先はポーランド国外で、最短はドイツのベルリン。それでも、ボランティアで取りまとめをしてくれる方がいたおかげで時々はそのおすそ分けに与っていました。

 

2. 日本語書籍の入手に苦労する

食材が手に入らず日本食に飢える一方で、日本語の活字にも「飢える」ことになりました。日本では書店で時間つぶしをすることが多かったのですが、ポーランドでは当たり前のことながらそれができません。加えて、食材と同じように入手手段が限られていましたから、本当に苦労しました。仕事でドイツに出張の機会があった時に時々古本を買って帰るのが大きな楽しみでした。ちなみに、日本から持ってきたクリスマスにちなんだミステリーは、最初の10年ほどは毎年読み返していました。

 

3. 子供の教育で苦労する

ポーランドに移住してきた当時の子どもたちは学齢前後の年齢で、日本にいる時から使っていた「母語」であるポーランド語はすぐに話せるようになりましたが、問題はポーランドにいながら日本語をどう教えていくのかということでした。しかし、仕事の都合上自宅を離れる生活が恒常化し、結局日本語教育はある時点で諦めることになってしまいます。これから、ポーランド人との国際結婚を考えておられるあなたにはぜひ覚えておいて頂きたいのですが、子供の教育、特に子供を日本語とポーランド語の両方を話せるように育てたいのであれば、子どもと毎日触れ合えるような生活環境、仕事環境が欠かせません。特に一家の柱となる男性が日本人の場合には。

 

4. 言語で苦労する

ポーランドでも今後は本物の日本語=ポーランド語のバイリンガルが増えていくのでしょうが、後天的にポーランド語を習得した場合、言語をめぐる苦労は尽きることがないと思います。家にいるときは別にして、外出するときはポーランド人の配偶者と一緒に行動するようにすれば言語をめぐる大半の問題は解決するのでしょうが、長い間には一人で行動する必要が必ずでてきます。できれば、市役所や税務署といったお役所でも一人で用を足せるようになるのが理想ですが、そこまでいかなくても買い物くらいは自分でできるようになる必要があるでしょうね。

 

<現在のポーランド事情>

5. 消費生活

欧州連合加盟後かつての西欧と東欧の区別は急速に薄れていき、西欧の寿司ブームの流れがポーランドにも入ってきます。その影響もあって醤油や日本人向けのお米などの基本食材がスーパーやハイパーの棚に並ぶようになりました。野菜も日本のものに近い野菜が普通に買えるようになりました。ただし価格はドイツ並みです。ポーランドの賃金はドイツに比べて半分以下ですから、相対的には高級食品に変わりはありません。電子版を含めた日本語の書籍はネットで簡単に買えるようになりました。インターネット環境は概ね欧州連合の水準と言ってよいでしょう。ただし、相応のコストが前提となりますので念の為。

 

6. 医療、社会保障

一言で言うと混乱した状態が解消されていません。これはお隣のチェコなど旧東欧諸国に共通です。ちょっとした風邪ひきなど基本的な医療では問題ありませんが、高度な医療や手術などは費用の問題だけでなくアクセスの面で相当ハードルが高いと考えていたほうが無難です。年金で考慮しておかなければならないのは、ポーランドは日本と国際協定を締結していないことです。ポーランドだけで年金受給資格を得るためには現状25年の加入期間が必要です。また、受給年齢が最近67歳にまで引き上げられました。年金でもポーランドのハードルはかなり高いということですね。

 

7. 日本人向け労働市場

かつては、日系企業で働くことはさほど困難ではありませんでしたが、現状、少なくとも短期的には、ポーランドに進出してきている日系企業に就職するのはかなりハードルが高いと考えておくべきでしょう。どうしても日系企業で働きたいのであれば、日本である程度めどをつけた上でポーランドに移ってくるか、あるいはITなどの特殊技能を持った上で日系企業の門を叩くかですね。

 

8. 永住許可と個人事業

ポーランド人の配偶者であれば永住許可は比較的楽に取れるはずです。永住許可が取れていれば個人事業所を開設して事業を営むことができますし、投票権を除けばほとんどポーランド人同様の権利が得られます。ポーランド人と国際結婚してポーランドで生活することを考えているのであれば、サラリーマンではなく個人事業をベースに計画するのも一案かも知れません。ただし、一般的に個人事業で生活できるレベルの収入を維持するのは楽なことではありませんので、事業計画はしっかり立てられることをお奨めします。

 

まとめ

いかがでしたか。
前編で述べたように、ポーランド人と国際結婚して苦労した経験はポーランドに移ってからの期間に集中しています。ただ、子供の教育や言語をめぐる苦労はポーランド人と国際結婚した時からずっと続いていますし、自分の生を終える時まで最終解決はあり得ないでしょう。生活する国が日本の場合でも相手のポーランド人が似たような苦労をするわけで永遠の問題です。インターネットのおかげで情報が豊富になったことから、国際結婚のハードルが下がったように感じますが、国際結婚は今でもチャレンジです。失敗や苦労も当然あるでしょう。しかし、実際に「跳んで」みなければ失敗すら経験できませんし、思い切って「跳んで」みてはどうでしょうか。あなたの国際結婚への疑問や悩みに少しでもヒントになれば幸いです。

 

ポーランド人と国際結婚して苦労した8つの経験談

1. 日本食材の入手に苦労する
2. 日本語書籍の入手に苦労する
3. 子供の教育で苦労する
4. 言語で苦労する
5. 消費生活
6. 医療、社会保障
7. 日本人向け労働市場
8. 永住許可と個人事業

 


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