現地ギリシャでクリスマスを堪能するための6つのコツ!

現地ギリシャでクリスマスを堪能するための6つのコツ!

(Theophilos)

Καλά Χριστούγεννα!/カラ・フリステゥゲナ!(メリークリスマス!)クリスマスはギリシャ語で意味通りキリストの誕生を意味します。ギリシャのクリスマスって想像できますか?ギリシャの国教はキリスト正教、そして人々の生活・習慣と正教は密着しています。クリスマスも例外ではありません。今回は、日本とはちょっと違うギリシャのクリスマスについて紹介します。

 

現地ギリシャでクリスマスを堪能するための6つのコツ!

 

1. クリスマスの時期

ギリシャの冬のホリデーシーズンは12月25日のクリスマスに始まり1月6日のエピファニー(神現祭、主キリストの洗礼を祝う日)に終わります。東方正教で特に崇敬される聖人・大バシレイオスを祝う日が1月1日です。聖人バシレイオスは福祉事業に大いに貢献したことからギリシャ語でサンタクロースはΑγιος Βασίλης/アギオス・バシリスと呼ばれています。プレゼントは現代の習慣に乗っ取ってクリスマスに受け取る場合もありますが通常は1月1日に開けます。クリスマスの一日だけではなく、この12日間全体としてお祝いするのが普通です。

 

2. ギリシャ人にとってのクリスマス

もともとはイランの神性であるミトラの誕生日を祝う日であった12月25日、西暦345年にキリストの誕生日をこの日に祝う事が決まります。それ以来信仰の変化などにつれて元の意味は忘れ去られキリストの誕生日として定着しています。同時にクリスマスは自分の名前がΜανώλης(マノリス:男性の名前), Εμμανουήλ(エマヌイル:男性の名前), Εμμανουέλα(エマヌエラ:女性の名前)の人が祝うネームデーです。昔のクリスマスはいたってシンプルな宗教的なものでした。クリスマスの40日前から肉・卵・乳製品を絶つ習慣は廃れてきましたが今でも断食をする人はいます。この40年で外国から入ってきた華やかで商業的な意味を持つクリスマスの祝い方がギリシャでも徐々に定着していますが、今でもギリシャではクリスマスよりも春の復活祭のお祝いのほうが盛大です。

 

3. 食事とデザート

クリスマスディナーの決まったメニューはなく、各家庭で毎年定番のメニューがあるようですが、メインディッシュは羊か豚のローストが多いです。クレタ島では昔から一家に一頭豚を飼う習慣があり毎年クリスマスイヴに屠殺します。次の日にソーセージ・スモーク・顔で内臓にお米を詰めたものなど、捨てる部位なく調理して数週間分の肉料理をこしらえます。体に悪そうですがもともとクレタ島の食事は肉をほとんど含まず野生の植物や大量の野菜が中心の世界一健康的な食文化の一つです。肉を食べるこの季節の大切さがうかがわれます。Μελομακάρονα/メロマカロナと呼ばれるスパイスで味付けされた大きなクッキーをシロップにつけてクルミをまぶしたもの、Κουραμπιέδες/クラビエデスと呼ばれる粉砂糖を使いほろほろと口の中でとろける触感が特徴のクッキー、そしてシナモン・クローブ・オレンジなどで味付けされ十字架で飾られたパン、Χριστόψωμο/フリストプソモなども食卓を飾ります。

 

4. クリスマスは家族で

日本ではクリスマスは恋人たちの一大イベントですが、ギリシャのクリスマスは基本的に家族で過ごす時間です。クリスマスに向けてミサが定期的に行われ多くの人が教会で祈りを捧げます。帰郷して親戚一同でクリスマスを過ごす人も多いです。

 

5. クリスマスの到来

子供たちが家を周りトライアングルを鳴らしながらクリスマスキャロルを披露するΚάλαντα/カランダが始まるとクリスマスの到来を感じます。町には飾りつけが施され、多くのクリスマス商品が店頭に並びます。家庭ではリースをドアに飾りクリスマスツリーにデコレーションをします。ギリシャのちょっと変わった民話もあります。Καλικάντζαρος/カリカンジャロスと呼ばれるギリシャ独特の架空の生き物がいます。普段は地中に住んでおり、地球を滅ぼそうと地球を支える木を一年中伐り続けています。クリスマス直前にほぼ成功し、喜ぶとともに地球が自分たちの上に倒れるのではと心配し地上に上がります。そして煙突から民家に侵入し、暖炉の火を消したり牛乳を腐らせたりといういたずらをします。カリカンジャロスを寄せ付けないために家のまえにざるを置いたりバジルの飾りを作ったりという習わしも地方によってあります。1月6日に太陽が昇るとともにカリカンジャロスは地中に戻ることを余儀なくされ、12日間のあいだに再生された木をまた一年中伐り続ける、という迷信ですが、その起源はよく知られていません。

 

6. クリスマスに観光って…アリ?

観光大国のギリシャ、夏も冬も見どころはいっぱいです。ホテルもクリスマスパッケージを売り出したり、期間限定のスケートリンクやクリスマス市もオープンします。また最近の不況を受けてクリスマス前からセールを始める店も多く見受けられますのでショッピングにはいいチャンスです。都市のレストランやカフェテリアは通常通りオープンしています。オペラやコンサートにミュージカルまでアテネの劇場シーンは常ににぎわっていますが、クリスマス特別の演目もあるので要チェックです。

 

まとめ

いかがでしたか?
おいしいお菓子から民話の怪物まで、クリスマスはギリシャ特有の文化を色濃く反映したシーズンです。サンタクロースやクリスマスツリーなど海外から入ってきたクリスマス文化も取り入れながら元の宗教的な意味も決して忘れずに祝うのがギリシャのクリスマスです。冬のギリシャもまた一味違って趣があります。たまには外国でクリスマス気分を味わうのも素敵ですね。

 

現地ギリシャでクリスマスを堪能するための6つのコツ!

1. クリスマスの時期
2. ギリシャ人にとってのクリスマス
3. 食事とデザート
4. クリスマスは家族で
5. クリスマスの到来
6. クリスマスに観光って…アリ?

 


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