ベトナムのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

ベトナムのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

(Lawrence Sinclair)

常夏の国というイメージのあるベトナムですが、実は北部では四季があり、季節によって風邪やインフルエンザが流行します。医療もだいぶ発展してきたベトナムですが、民間療法も多く取り入れられています。そこで今回は、流行しやすい風邪やインフルエンザの種類・時期の他に、日本人にとっては少し変わった民間療法などもご紹介します。

 

ベトナムのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

 

1. 南北で異なる「季節の変わり目」

季節の変わり目に風邪をひきやすいというのは、どこの国にいても同じです。ベトナムは南北に細長い地形のため、北部と南部ではまるで別の国のように気候が異なります。北部には日本と同様に四季があり、年中湿度が高いのが特徴です。夏は40度まで上がり、冬は10度程度まで下がるのですが、春と秋は非常に短期間で、急激に夏と冬が入れ替わるような気候です。

そんな北部で風邪をひきやすいのは、夏から一瞬の秋を過ぎて冬に変わる11月頃と、反対に冬から夏に変わる3月頃です。特に3月は最も湿度も高くなり、風邪以外でも体調を崩しやすくなります。それに対して南部は常夏の地域で、乾季(11月〜4月頃)と雨季(5月〜10月頃)があります。やはり季節の変わり目となる4月頃と10月頃に風邪をひきやすくなります。特に乾季に近づくと空気も乾燥してくるため、喉や鼻の風邪をひきやすくなります。

 

2. 毎年流行するインフルエンザ

日本でインフルエンザが流行する12月頃から、ベトナムでも流行し始めます。北部も南部も同じで、2月頃まで流行します。しかし筆者の実感からすると、日本ほど流行は激しくないように思います。やはり湿度が高いのが感染を軽減しているのでしょうか。ただ、日本人学校などで学級閉鎖になる話もよく聞きます。やはり一時帰国した人が日本でウイルスに感染し、ベトナムに戻って広げてしまっているパターンが多いです。

ベトナムにもインフルエンザの予防接種があり、10月頃に受ける人もいます。気をつけなければならないのが、新型インフルエンザです。ベトナムでは鳥インフルエンザや豚インフルエンザなども感染者が出ており、数年前にはニュースで頻繁に報道されていました。特に農村部に行ったり、家畜などに触れる機会のある人は気をつけましょう。

 

3. 胃腸風邪

毎年必ずと言っていいほど流行するのが、胃腸風邪です。ウイルス性胃腸炎とも言われ、3月頃に流行します。食中毒と似たような症状なのですが、これは感染します。筆者も感染したことがあるのですが、激しい嘔吐と高熱にうなされました。マスクと手洗い・うがいで予防できますし、もともとあまり衛生環境の良くない国なので、普段から心がけて手洗い・うがいをするようにしましょう。

 

4. 風邪をひいたらどうするか?

ベトナムでは、処方箋なしで購入できる薬が日本より多く、病院に行くより自分で薬局の薬を買って治す人が多いです。薬局の薬剤師に症状を伝えると、症状に合った薬を出してくれます。こちらから薬を指定することも可能です。薬は日本より安価で、1錠から買えるので、無駄にならずに済みますし、あまり収入のない人でも薬が買えるようになっています。薬のほとんどはヨーロッパなどからの輸入品なので、品質的にも問題はありませんが、薬局によっては保管状態が悪かったり、薬剤師ではない人が売っていることもあるので気をつけてください。もちろん、病院へ行って処方してもらうのが一番安全だと思いますので、なるべく病院で診てもらいましょう。

 

5. 意外な食べ物が病気に効く!?

筆者の友人が体調を崩した時、大家さんが部屋に持ってきてくれたもの。それはインスタントラーメンと、砂糖入りの牛乳でした。ベトナムでは非常に多くの種類のインスタントラーメンがあります。しかも1袋20円前後で買えるので、どこの家庭にも必ずあります。ベトナム人は普段から牛乳もよく飲むので、いつでも家にあってすぐ作れるという意味では良いかもしれません。が、友人はインスタントラーメンの匂いと牛乳の甘さに余計ぐったりしていました。筆者も見ているだけで辛く感じました…。

筆者が入院した際は、病院で鶏おかゆ、ミカン(またはバナナ)、砂糖入りの牛乳が出てきました。日本のおかゆよりドロドロでペースト状に近く、味は濃いめです。やはり牛乳は必須のようで、毎回出てきます。さすがにインスタントラーメンは出てきませんでした。

 

6. 「温かい食べ物」と「冷たい食べ物」?

ベトナムには昔から「温かい食べ物」と「冷たい食べ物」という言い方がありますが、これは食べ物自体の温度を言っているわけではありません。食べると身体を温めるもの、食べると身体を冷やすもの、という東洋医学的な考えが根付いており、季節や体調に応じて食材を選んだりします。例えばマンゴーやドリアンなどは身体を温め、スイカやココナッツ、ゴーヤなどは身体を冷やすと言われています。健康のためには、基本的に身体を温める食べ物を好む傾向にありますが、ニキビができている時や真夏の猛暑日などには身体を冷やす食べ物を食べるようです。

こうしてベトナム人は、体調不良の時はもちろん、健康維持のために普段から食材で健康管理をしています。健康志向の強いベトナム人だからこその文化ですね。

 

まとめ

いかがでしたか?
風邪やインフルエンザはどの国にいても付き物ですが、その対処法についてはベトナム独特のものもあり、興味深いですね。民間療法が本当に効くかどうかはわかりませんが、日本でも生姜で身体を温めるというように、色々な食材の「温」「冷」効果を知るのもまた面白いと思います。あなたも機会があれば調べてみてはいかがですか?そして体調を崩してしまう前に、普段の生活から予防できれば一番ですね。

 

ベトナムのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

1. 南北で異なる「季節の変わり目」
2. 毎年流行するインフルエンザ
3. 胃腸風邪
4. 風邪をひいたらどうするか?
5. 意外な食べ物が病気に効く!?
6. 「温かい食べ物」と「冷たい食べ物」?

 


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