映画ミュンヘンを現地で堪能する7つのコツとは?

映画ミュンヘンを現地で堪能する7つのコツとは?

ミュンヘンオリンピック事件を描いた映画「ミュンヘン」。観光都市ミュンヘンを、違う角度で楽しむためにおすすめの映画です。今回は、映画「ミュンヘン」の魅力と、現地ミュンヘンで映画を堪能できるスポットをご紹介します。

 

映画ミュンヘンを現地で堪能する7つのコツとは?

 

1. 映画「ミュンヘン」を観る前に

映画「ミュンヘン」を観る前に知っていてほしいのが、ミュンヘンオリンピックとその祭典中に起きたオリンピック史上最悪の事件、ミュンヘンオリンピック事件です。ミュンヘンオリンピックは、1972年の東西ドイツがまだ統一されていない時代、8月26日から9月11日まで、旧西ドイツミュンヘンで行われた夏季オリンピックです。ドイツでの開催は当時実質2回目。開会式で審判宣誓を行うようになったのはこの大会が初めてです。その中で起こった事件が、ミュンヘンオリンピック事件(または黒い九月事件)です。これは、9月5日にパレスチナ武装組織「黒い九月」による人質事件、殺人事件を指します。「黒い九月」はミュンヘンオリンピック開催中の早朝にイスラエルのアスリート宿舎に侵入し、イスラエルで収監されているパレスチナ人の解放を要求しました。西ドイツは交渉や狙撃作戦など解決を図りますが、最終的に人質となった11人のアスリート全員と警官1人が死亡する最悪の結果となってしまいます。

 

2. 映画「ミュンヘン」とは

「ミュンヘン」は2005年12月に公開されたサスペンス・スパイ映画。1972年に起きたミュンヘンオリンピック事件とその後のイスラエル諜報特務庁による報復作戦を描いたノンフィクション『標的は11人 モサド暗殺チームの記録』を映画化した作品です。制作、監督は、かのスティーブン・スピルバーグ。ユダヤ系の彼はドキュメンタリー調の作品でもその才を発揮、事件の真相を史実に基づきつつ、国家の忠誠心や家族愛を描いた作品として、映画は注目を浴びました。「ミュンヘン」はミュンヘンオリンピック事件後のイスラエル政府の報復作戦を実行する主人公アヴナーらの暗殺劇を描いたもの。世界各地で諜報活動と暗殺を遂行する彼らでしたが、自らのチームもひとりひとり暗殺されていき、追い詰められていきます。あまりにも痛烈なこの内容から、公開時はイスラエル諜報特務庁関係者から「事実と異なる」などの批判が続出したとのことです。

 

3. オリンピック公園(Olympiapark)

「ミュンヘン」ファンに訪れてもらいたいのが、ミュンヘンオリンピック公園。観光地としても有名で、整備された広いこの公園には多くの人々が訪れます。広大な公園内にはオリンピックスタジアムや水族館まであり、週末は子ども連れのドイツ人が散歩を楽しむ様子が見られるでしょう。当時テレビやラジオの放送に使われた電波塔もこの公園のシンボルとして残っています。夏は特に、出店やビアガーデンが立ち並び、非常に活気のあるおすすめのスポットです。公園内には事件の犠牲となった人質や警察官の慰霊プレートが祀られています。

 

4. 旧オリンピック選手村(Olympisches Dorf)

オリンピック公園の北側に選手村として使用されていた建物が残っています。現在は学生寮となっていて、春には桜の中散歩を楽しむことができます。カラフルなペイントをされている建物や、当時宿泊していた選手の名前の入った看板などがみられます。当時日本の男子体操の名に貢献した、塚本光男選手など日本人選手の名前を探してみるのも楽しいかもしれません。事件現場となったイスラエル選手団の居住棟は、事件後マックス・プランク研究所というドイツの研究機関に寄付され、集会所などに使用されています。

 

5. ユダヤ博物館(Judisches Museum)

映画は暗殺に疑問を持つ主人公たちの苦悩と共に、ユダヤ人内部の価値観の相違を描いています。ここで、ミュンヘンにあるユダヤ人関係施設をご紹介しましょう。ミュンヘン市内中心部、マリエン広場の南にユダヤ博物館があります。この博物館はユダヤの歴史を伝えるもので、ユダヤ教の祭事や祈祷に使われるハヌッキーヤやテフィリンなどが間近で見ることができます。常設展は3フロア、「声、場所、時代」ではミュンヘンにおけるユダヤ人の歴史や文化に焦点を当て、彼らの生活や考え方などを紹介しています。

 

6. ダッハウ強制収容所(Konzentrationslager Dachau)

ミュンヘン近郊のユダヤ関連施設に、ダッハウ強制収容所があります。ミュンヘン北西部の都市ダッハウに残されたこの施設は、ナチス・ドイツの統治下で多くの人々が収容され、死に至らしめました。収容された人々の3分の1はユダヤ人であったため、ユダヤの歴史を知るための施設として有名です。有名な強制収容所の標語「働けば自由になる」が建物内のいたるところにみられます。独房やガス室、焼却炉などの見物も可能です。

 

7. フュルステンフェルトブルック(Furstenfeldbruck)

ミュンヘン近郊の小さな町。ここはミュンヘンで働く人々のベッドタウンです。有名ではありませんが、バイエルンの美しい街並みが楽しめるでしょう。このフュルステンフェルトブルック郊外には航空基地があります。この基地では、犯人たちの要求により脱出用のルフトハンザ機が用意されました。ミュンヘン村から人質とともにヘリコプターで着陸した犯人らは、ここで狙撃隊と銃撃戦を繰り広げます。そして、犯人のうちの一人がヘリコプター内で自爆、脱出できなかった人質は全員死亡するという悲惨な結果となってしまいます。

 

まとめ

いかがでしたか?
映画「ミュンヘン」で表現された事件の全貌、ミュンヘンオリンピック事件に縁のある場所やユダヤに関連する施設をご紹介してきました。この記事があなたの興味深い旅の役に立てば幸いです。

 

映画ミュンヘンを現地で堪能する7つのコツとは?

1. 映画「ミュンヘン」を観る前に
2. 映画「ミュンヘン」とは
3. オリンピック公園(Olympiapark)
4. 旧オリンピック選手村(Olympisches Dorf)
5. ユダヤ博物館(Judisches Museum)
6. ダッハウ強制収容所(Konzentrationslager Dachau)
7. フュルステンフェルトブルック(Furstenfeldbruck)

 


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