ドイツと言えば大きなジョッキに注がれた豪勢なビールが定番ですよね!加えてラガーやピルスナーが8割を占める日本のビール事情からは想像もつかないほど、ドイツには実に多くのビールが存在します。
また、見た目も風味も実に様々、その製法過程も厳密に管理され、コーンスターチなどの不純物などの使用に関しても厳しく管理されています。そんな各地の選りすぐりのビール達が、おいしくないわけありませんよね!
しかし、味も種類も実に豊富、ドイツでお気に入りのビールを見つけ出すことは、ある意味ではとても大変なことなのです。そこで今回は、ドイツ在住中の筆者目線で、日本人旅行者へおすすめしたいドイツビールの種類やその選び方、またお店選びなどに関して、8つの項目にまとめてご紹介していきます。
本場ドイツのおすすめビール特集!在住者に聞く8つの役立ち情報!
1. 苦くて黄色いだけがビールじゃない!実に種類豊富なドイツのビール
ビールは、その風味や見た目、製造方法の違いによって、いくつかのカテゴリーに分けられます。キリンラガービールでも代表されるように、ラガーやピルスナーは日本でもよく飲まれますよね(ラガービールとは、ビールのブランド名ではなく、あくまでカテゴリー別の種類名です)。これらは夏に特に恋しくなるような、喉越しの良い爽快な風味のビールが多く、見た目も淡い透明な色をしています。
IPA(ペールエール)やシュタウトビールなどは、本場はイギリス・アイルランドですがドイツでもこの頃よく見かけます。ピルスナーと比べるとビールそれぞれの個性の味をしっかり感じ取ることができ、個人的には、おかず一品に相当するくらいの味わいと満足度を得ることが出来ます。
さて、同じビールのブランド名でも更に色味によって種類が細分化されます。例えば、同じ名前のビール名で、更にヘル(Hell=明るい)か、デュンケル(Dunkel=暗い)に分かれることがあります。ヘルは色味同様ややライトな口当たり、デュンケルはそれに対し濃厚でややビターな味わいとなることが多いです。
ドイツでもう一つ絶対に欠かせないジャンル、ヴァイツェンビアに関しては、後ほど後述しますね。
2. 女性にも飲みやすい ラドラー
日本でも、ビールをベースにしたカクテルが増えてきましたよね。せっかくドイツに来たけどビールの苦みがどうしても苦手だと言う方、少し飲みすぎたので軽めのものを飲みたいという方にもおすすめしたいのが、ラドラーです。ビールにレモネードを割って作られますが、会社によって、甘めのものからさっぱりとした味わいのものまで、実に様々です。
ラドラーとは「Radler=自転車乗り」という言葉通り、もともとは自転車に乗る人のためのビールとして開発されたと言われています。レモネードと割るのでアルコール度数が低くなるのはもちろんのこと、暑い時でも、さっぱりと爽快な味わいを楽しむことができますよ。
3. ドイツならではの味わい ヴァイツェンビア
ヴァイツェンビアは、ヴァイスビア(Weißbier)=白ビールとも言われ、ピルスナーと比べると更に明るい色見のものが多いです。ビール独特の苦みが少なく、どこかフルーティーで上品な味わいがありますので、女性にもおすすめしたい一杯です。
こちらも色味によってヘルかデュンケルに分かれるほか、もともと濁っているヴァイツェンビアに対し、ラガービールのように透き通った色のクリスタルヴァイツェンというビールも開発されています。ヴァイツェン独特の飲みやすさはそのままに、クリアな味わいを楽しむことができますよ。
個人的には、ドイツビールの中ではこのヴァイツェンビアを一押ししています。豊かな小麦の味わいと、フルーティな香り、日本では絶対に味わうことのできないビールです!
4. 地ビールをFass(生)で
さて、ドイツには驚くほど多くの地ビールがあり、それぞれの地元で愛されています。レストランに置かれている生ビールの品数は(規模にもよりますが)、おおよそ2~4種程度、そこには必ず地元の地ビールも含まれます。
おいしい地ビールを飲むとなれば、レストランやバーはもちろんですが、その地域のブリューリー(ビールの醸造所)を調べてみるのもいいかもしれません。ビール工場見学ができるところもあれば、醸造所の横がそのままバーやレストランになっているところもたくさんあるので、新鮮な生ビールを味わうことができますよ。
5. せっかくなら試したい?!オクトーバーフェスサイズの1Lビール
オクトーバーフェストでお馴染みのミュンヘンでは、ホフブロイハウス(老舗ビールメーカー)などの醸造所に行くと1Lサイズのビールを頼むことが出来ます。通常ドイツの一杯(1パイント)は500mlですので、その2倍。日本のジョッキは、1パイントよりやや少ないので、軽く2倍以上に匹敵する量というわけですね。
写真映えすること間違いなし!せっかくなら、一度ジャーマンサイズを試してみてはいかがでしょうか?
6. 現地のビアガーデンの雰囲気
日本でも近年、夏限定で野外ビアガーデンを開くお店が増えてきましたよね。ドイツのビアガーデンは雰囲気がやや日本のものとは異なります。
通常ドイツのビアガーデンでは、ビールを受け取ったらその場で会計、食事を頼んでもその都度その場で会計を済ませます(レストランに併設されているところは別として)。食事も、そのビアガーデンにいくつかのレストランやファストフードがテナントとして入っていることが多く、種類もいくつか選べるようになっています。
ビアガーデンではもちろん本格的に食事を摂ることもできますが、軽食やスナック程度で済ます人もよく見かけます。犬の散歩のついでに一杯のビールを、そんな日常の雰囲気すら感じられるのが、ドイツのビアガーデンなのかもしれません。
なお、ドイツのお店でクレジットカード、電子マネーが使えるかは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて読んでみてください。


7. スーパーでは激安!1ユーロのおいしいビール
さて、ここまでお店のビールを中心に書いてきましたが、ホテルなどの宿泊先でものんびりとおいしいビールを味わいたい、また日本にお土産として持って帰りたいという方へ。
実はスーパーのビールは、500mlサイズの瓶や缶が実質1ユーロ前後(100円ほど)で売られています。ドイツは、これにファンドシステム(瓶や缶のリサイクル料)分が上乗せされるものの、本場の味が実に1ユーロ前後で楽しめるというのであれば、たくさん買って飲み比べてみるのもいいかもしれませんね。
8. 飲酒後も運転OK?!ドイツの意外な道路交通法
最期に、ドイツの飲酒にまつわるルールについて少しだけ触れておきます。日本では飲酒後の運転は絶対NGですが、実はドイツでは1~2杯程度のビールなら運転してもOKなのです。
というのも、呼気から検知される一定のアルコール値を超えるかどうかで、違反かそうでないかを判断されるからです。そのため、個人が車にアルコール検査キットを持っているという場合も多いのだとか。
そもそも、アルコール分解能力の強い(と予想される)ドイツ人ですから、日本人と同じ量を飲んでもはるかに酔いにくいという前提でのルールとも言えるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
ドイツには、まだまだ私たちが知らないおいしいビールが本当にたくさんあります!これを機会に、お気に入りのドイツビールを探してきて下さいね♪Prost!(乾杯!)
本場ドイツのおすすめビール特集!在住者に聞く8つの役立ち情報!
1. 苦くて黄色いだけがビールじゃない!実に種類豊富なドイツのビール
2. 女性にも飲みやすい ラドラー
3. ドイツならではの味わい ヴァイツェンビア
4. 地ビールをFass(生)で
5. せっかくなら試したい?!オクトーバーフェスサイズの1Lビール
6. 現地のビアガーデンの雰囲気
7. スーパーでは激安!1ユーロのおいしいビール
8. 飲酒後も運転OK?!ドイツの意外な道路交通法