新年と言えば、みなさんはどのようにお過ごしですか?日本では昔から、年賀状が配られたり、初売りやお宮参りに書き初めなど、元旦からの年始の習慣は今でもとても大切にされていますよね。私たちが当たり前のように行っている新年の行事ごとですが、この時期は特に、宗教や長年の文化が関係し、国によって全く異なる習慣が形成されているのです。
さて、筆者が今滞在しているドイツでも、実は人々は日本とはかなり異なった時間の過ごし方をしています!今回は、そんな気になるドイツ人の新年の過ごし方について詳しくご紹介します。
ドイツ人の新年の過ごし方!旅行前に知るべき7つの事!
1. 派手な花火で新年の幕開け
ドイツでは、公の場で大きな音を立てるような花火は通常禁じられていますが、新年や地方のお祭りなどのイベント時には特別許可が下ります。このため、ニューイヤーのカウントダウン時には大勢の人が花火(ただ音を立てる爆竹のようなものも多い)を手に持ち街に出て、ニューイヤーを皆で祝福します。
街中では、自分のすぐ背後から、横から、あらゆるところから爆発音が数分間鳴り響き、辺りは花火の煙で覆われてしまいます。ドイツでは珍しい、道端には花火のごみクズが散らばった様子や、ススで汚れてしまった車をたくさん見ることも(ちょっと残念なところですが)。
日本の静かな大晦日~年明けのイベントとは打って変わって、ドイツでは渋谷のハロウィンさながらの派手なパーティーで新年を迎えるんですね。
なお、ドイツのハロウィンについては以下の記事にまとめていますので、こちらもぜひ読んでみてください。
2. 田舎で友人らとゆっくり過ごすドイツ人も
一方で、街中の喧騒から離れ、オーストリアの雪山でスキーを楽しんだり、きれいな田舎の湖畔のコテージを貸し切って友人らと楽しむなど、年末年始を個々人でのんびりと過ごすというドイツ人も多いようです。大自然をゆっくり満喫できるのはもちろんのこと、スパやおいしい地方の料理を堪能したりと、とても贅沢な時間を過ごすことが出来ます。
いずれも人気のあるコテージやAirBnBなどはすぐに埋まってしまうので、大勢での旅行を計画している時には早めにご予約をされることをおすすめしますよ。
なお、ドイツの1月〜3月の人気イベントについて以下の記事で特集していますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
3. ニューイヤーは、ゼクトで乾杯!
ビールのイメージが強いドイツですが、新年幕開けの瞬間にはゼクトで乾杯!という習慣があるようです。ゼクトとはスパークリングワインの一種で、更に製造過程における気圧やアルコール度数の違いであらゆるクラスに分けられます。風味も甘めのものからさっぱりとした口当たりのものまで、様々。若者の間では、このゼクトとオレンジジュースなどの果汁ジュースを割って飲むという方法が人気なようですよ。
ちなみにドイツ語で「あけましておめでとう」は「Gutes neues Jahr / グーテス ノイエス ヤール」、乾杯の場でも是非使ってみてください!その他の乾杯の言い方については以下をぜひチェックしてください。
4. 一夜明けて、静かな1月1日の朝
ドイツでは祝日にあたる年末年始は多くのお店がお休みになりますので、街中はどこか閑散としています。まして、ニューイヤーイベントで大盛り上がりした翌朝は、昨晩の人たちは皆大人しく家に帰って寝ているのかと言うほどの静けさとなります。
というのも、実際この日には特に伝統的なイベントなどは行われないので、人々は休日としてゆっくりした時間を自宅で過ごすようですね。スーパーなどは1月2日からオープンとなるところが多い他、交通機関なども休日運行となりますので、旅行を予定されている場合は注意してくださいね。
5. 実はクリスマスムードは1月6日まで
ドイツでは、クリスマスを過ぎても街の至るところでクリスマスツリーが残っています。というのも、ドイツの多くの地域ではクリスマスの期間は1月6日までと定められているからです(12月25日にイエスキリストが誕生し、その後約2週間弱生誕祭を行っているというわけですね)。
1月1日は新年の始まりというだけで、実はこのクリスマスの期間中だという認識もあるため、元旦に特別な新年料理を食べたり行事を行ったりということはありません。
そしてこのクリスマス最期の日、1月6日はHeilige Drei Könige(東方三博士)の祝日として制定されています。地域的には伝統的なキリスト教のイベントが行われるようですので、気になる場合は滞在先の地域情報を確認されてみてもいいかもしれません。(地域や宗派によっては日付や伝統が大きく異なる場合があります)
なお、ドイツのクリスマスといえば「クリスマスマーケット」。以下の記事では、現地のおすすめの過ごし方について紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
6. 幸せを運ぶ豚とテントウムシ
クリスマス後あたりから街の雑貨さんやベーカリーで売られ始める豚やテントウムシの小物ですが、これらは新しい年の幸せを願い、年始に友人や家族へ向けて贈られます。
どちらもドイツでは幸せの象徴ともされているそうで、グリーティングカードやお菓子としてもたくさん売り出されます。小さいものから大きいものまで値段も様々、お土産用にもおすすめしますよ。
なお、ドイツのおすすめお土産については以下で紹介していますので、旅行前にぜひチェックしてみてくださいね。
7. 安全上の注意
これまで比較的安全とされてきたドイツですが、難民受け入れ問題に伴いテロや都心部の治安問題が深刻化しています。
2015年には、ケルンやハンブルクなどの大都市において、北アフリカ人・アラブ人ら約1000人がニューイヤーのカウントダウンイベントに集まった女性らに対し集団性的暴行・強盗を働いたという大事件も起こっています。人ごみに行く際にはスリなどの対策はもちろんのこと、常に周囲のあらゆる状況に注意を払って行動するようにしてくださいね。
なお、ドイツの治安については以下の記事で詳しく解説していますので、事前に確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ドイツでは新年の祝日はわずか1日のみ、2日からはほぼ平日扱いとなります。キリスト色の強いドイツではやはりクリスマスの印象が強いので、特に新年においては落ち着いた雰囲気が強い印象があります。(カウントダウンは別にして)
この時期にご旅行を予定されている方は、是非参考にしてみてくださいね。
ドイツ人の新年の過ごし方!旅行前に知るべき7つの事!
1. 派手な花火で新年の幕開け
2. 田舎で友人らとゆっくり過ごすドイツ人も
3. ニューイヤーは、ゼクトで乾杯!
4. 一夜明けて、静かな1月1日の朝
5. 実はクリスマスムードは1月6日まで
6. 幸せを運ぶ豚とテントウムシ
7. 安全上の注意