スペイン国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

スペイン国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

現在日本全国で『スペインバル』が大人気ですね!気軽に立ち寄れる雰囲気や美味しそうな香り…。そんなフラフラと立ち寄ってしまいそうなお店には、赤と黄色のスペイン国旗が目印になっているのは、もうご存知はず。そこで今回は、まだあなたの知らないスペイン国旗の秘密をお伝えします。

 

スペイン国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

 

1. あの赤と黄色が持つ意味とは?

Con dos gotas de sangre y un rayo de Sol, hizo Dios una bandera y se la dio a un español. ¡VIVA ESPAÑA!
二つの2滴の血液に、太陽の光を当てて神様はスペイン国旗を作られた!スペインよ!栄光なれ!

皆さんが町で見たことがある、またはテレビなどで見たことがある、あの赤と黄色の旗には、そんな歴史があって作られたといわれております。この言葉は、ほぼ全国スペイン人が覚えさせられる言葉で、そらんじていえるほどです。そして、黄色と赤は必ず1:2:1になっている法則があり、赤い色は血の色でなければ「スペインの赤ではない」と言われています。その昔、「日の沈まぬ国スペイン」と言われたのは、スペインを始め、フィリピン、一時期台湾、そして同じくグアム、中南米とすべての場所にスペインの土地が存在していたことも指し示します。

 

2. 今とはまるで違うデザインだったスペイン国旗

実はあの国旗の左側にあるエスクード(Escudo)には秘密があって、見た目は一緒にみえますが、実はデザインを見れば、いつの国王のものであるかがわかるんです。現在の国王FelipeⅣ世(ちなみにFelipeⅡのときに当時植民地であったフィリピンは、国王の名前から国名がつけられました)と、前国王フアン カルロスⅠの頃とは若干ですがデザインが違います。

王冠の部分をよーくみると、デザインが違うのがわかります。フアン カルロス国王の前は、スペインの国獣『イベリアカタシロワシ Aguila adalberti』が描かれている時代がありました。この背景には長い間ファシズムによって統治されていた背景を物語ります。確かにちょっと強そうで、現在のものから想像すると怖く見て取れます。1981年に終結した、フランコ政権から、現在のエスクードに変わりました。その他過去の国旗を見ると、様々な統治の歴史や複雑な過去が国旗でも伺い知ることができるのです。それぞれの国王でデザインが変わるというのが大変ユニークですね。

 

3. いつも一緒

日本ではビックリかもしれませんが、スペイン人はどんな場所でも、国旗をシンボル、スペインの象徴としています。東京マラソンに行った時でしたが、やはり国旗を手にしたグループをみると、すぐに声をかけやすかったですし、旅行者もバッグやバックパック、洋服や、バンダナなどでも「私はスペイン人です!」と一目でわかるように活用しています。すぐに絵をかいたり、家の中の調度品や、またはお葬式などでも棺の上にかけたりもします。自分たちの国旗を誇りに思い、また愛しているからなのですね。

 

4. 複雑な歴史を物語る

先ほど触れました、現王様について語られているエスクード。これまで複雑だったスペインの歴史を物語る材料でもあります。スペインはこれまで、現在のスペインの国家になるまで、様々な王様が支配していた、いわば群雄割拠を繰り返してきた土地なのです。バルセロナでおなじみのカタルーニャは、以前イタリアの一部にまで国の領土があり、スペインの北セウタ(Celta)は、もともとケルト人の文化であり、北はアイルランドまで領土がありました。今も北スペイン、ガリシア地方の音楽はアイルランド地方の音楽と同じルーツを持っています。そして、現在のFelipe王は、同時に色んな王様を引き継いでいます。

 

5. エスクードにあらわされる歴代の王様の種類

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まず左上のお城のデザイン。これはカスティージャ王の象徴。カスティージャはスペインの中心部に位置しています。コロンブスをアメリカに派遣したイサベル王女も収めました。その横のライオンの絵はそのまま「レオンLeon」ライオンの意味を持ちます。ここもカスティージャ・ラマンチャと近くのカスティージャ・レオンの領土王を示します。

左下の黄色と赤の縦じまはアラゴン王国を指します。現在のナバラ地方から現在のカタルーニャ、地中海の島々にイタリアの約半分の領土まで収めていた大きな王国でした。

右下はナバラ王国。あの牛追い祭りで有名なパンプローナや現在のバスク地方に当たります。

国旗の一番下には、何か果物のような絵がみえます。これはGranadaグラナダ王国です。かつてはイスラムに支配されていましたが、レコンキスタ(再征服運動)によって奪還いたしました。グラナダとはスペイン語でザクロの意味です。これらかつての王国の歴史を両側で支えているのが、さらに古い歴史を持つ「ヘラクレス」の柱です。

 

6. 色彩豊かな国旗

この黄色と赤で目立っている国旗も、実は、黒、赤、銀、金、緑、青、紫、ザクロと8種類も使い分けているのです。このエスクードの絵まで覚えているスペイン人はそうそういませんが、細部まで手の込んだエスクード、一度じっくり見てはいかがでしょうか?

 

まとめ

いかがでしたか?
町で見かけるスペイン国旗。もう反射的に「あそこにスペインの旗があるね」と気軽に認識されるようになりました。黄色と赤の組み合わせは、非常に目立ちやすくわかりやすいのが特徴ですね。いつかこの秘密をスペイン人と話してみてください。あなたはかなりのスペイン通ですよ!

 

スペイン国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

1. あの赤と黄色が持つ意味とは?
2. 今とはまるで違うデザインだったスペイン国旗
3. いつも一緒
4. 複雑な歴史を物語る
5. エスクードにあらわされる歴代の王様の種類
6. 色彩豊かな国旗

 


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