フランスの葬式・葬儀にまつわる6つの豆知識!

フランスの葬式・葬儀にまつわる6つの豆知識

日本でお葬式や葬儀に参列する場合、喪服の着用や香典、供花など様々な準備をしなくてはなりません。また、社会人ならば喪服一式は必ず揃えておくべきと言われますよね。それでは、ここフランスではいったいどんな葬儀の習慣があるのでしょう。今回は、フランスの葬式・葬儀にまつわるお話をご紹介します。

 

フランスの葬式・葬儀にまつわる6つの豆知識!

 

1. 死亡者リストで葬儀の日時と喪主の希望を確認

フランスでは各新聞に「死亡者リスト」が掲載されます。そこには死亡者・死亡日時・喪主と葬儀日時が記載されています。日本で言う回覧板の様な役割を果たします。知人にヤバそうな人が居る場合には毎日必ず確認した方が無難です。フランスでは「どこの誰が死んだ」と言う話は出回らない事が多く近所で死人が出ても死亡者リスト以外からは情報が入って来ませんので要注意です。また喪主から葬儀に関しての希望が記されている事も多く、「生花のみ」と書かれている場合には香典代わりに生花を持参します。墓地の関係上、「メモリアルプレ-トお断り」と言う場合もありますので必ず指示に従いましょう。

 

2. フランスの葬儀にお通夜はない

日本では葬儀の前に必ずお通夜がありますが、フランスではお通夜はありません。亡くなってから3~5日ぐらいでお葬式が執り行われます。それまで亡くなられた方の御遺体は各市町村にある遺体安置所に保管されます。遺体安置所はいくつかの部屋があり冷蔵室になっています。部屋にはベッドがあり御遺体がそのまま安置されます。このベッドでお着替えやヘアメイクが施されます。衣裳は生前好んでいらしたお洋服や男性の場合にはタキシ-ドやスーツ、女性にはワンピ-スの着用が多いです。ごく稀に御自宅に安置される場合もありますが、その際には特殊な冷蔵ベッドを葬儀社から借りて暖房のない涼しい部屋に安置します。

日本の様に御遺体に付きっきりでお線香をあげる習慣はなく足元に聖水の入ったバケツが置かれており、必ず聖水を浸す棒が一緒に置かれていますので気持ち程度の聖水を付けて御遺体に向かって上・下・左・右の順に十字を切ってご冥福を祈ります。

 

3. フランスの葬式に香典は不要

フランスの葬式には日本と違って香典を持参する習慣はありません。どうしてもお金を差し上げたい場合はお悔やみのメッセージカードの中に銀行小切手か現金を同封してお渡ししましょう。この場合、金額の大小にかかわらず一切の香典返しはありませんのでご理解下さい。相当に親しい間柄でない限り現金は差し上げない方が無難です。親しい友人やお世話になった方に何かしてあげたい場合には生花が一般的ですがフランスの葬儀用供花は日本で言うお祝い用のアレンジメントフラワ-です。故人が年配者であれば色鮮やかなお花を選びます。一般的に使われる事が多いお花はバラですが赤いバラは喪主と親族が故人への愛情表現に使いますので避けます。男女問わず色の指定なども一切ありませんが例外として白一色のアレンジメントは避けて下さい。フランスでは10歳以下の子供が亡くなった時に白一色のアレンジメントを使用します。持参するお花には必ず別売りのメッセージカードに自分の名前を書いた物を添えましょう。

 

4. フランスの葬儀に喪服は不要

日本では葬儀の際には喪服以外の着用は滅多にありませんがフランスの葬儀では服装は自由です。寒い時期の葬儀には暗い色の服が多いですが春夏の葬儀にはピンクや赤なども普通に居ます。特に格式ばった服装でなくジーンズとTシャツでも問題ありません。中にはジャージやビーチサンダルで来る人もいますが、教会式の場合には肌を出す服装は禁止されておりますのでご注意下さい。また手ぶらで来る人が多いのであまり大きな荷物は持たない方が賢明です。故人の親族は一般的に喪服に近い黒づく目の方が多いので、日本の様な喪服で行くと逆に浮いてしまう事もあります。

 

5. フランスの葬儀は教会式が多い

フランスはカトリック教徒の国なので教会で葬儀を行う事が多いです。お式自体は約1時間で、式の最中は神父様の指示に従います。日本の葬式と違って立ったり座ったりする事が頻繁にあります。聖歌も歌いますがわからなければ無言で立っていれば大丈夫です。フランスの葬儀は神父様もニコニコとお話されている事が多く日本の様な辛気臭さはありません。

式が終わる頃に喪主から順にご焼香が始まります。自分の座っている横並びの席全員で移動しますが葬儀社の方が案内するまで座って待ちます。順番が来たら列に並んで棺に十字を切りながら聖水をかけて下さい。聖水でびしょ濡れになった棺が目に入って驚くかもしれませんが皆が水をかけるので自分も遠慮なくかけてあげて下さい。その後は順番に出口に向かいますが、出口手前に参列者台帳がありますので自分の住所と氏名を記入しましょう。稀に教会式でなく墓地で葬儀を執り行う事があります。これは教会で洗礼を受けてない方や信者ではない方、他の宗教の方の場合です。この場合は葬儀社の方が仕切りますので指示通りに行動して下さい。教会式よりも若干早く終わります。棺が墓穴に納められてから最後に葬儀社から渡される花びらを棺の上にかけてあげます。墓地は砂地ですのでヒ-ルなどは避けた方が無難です。

 

6. 火葬場で直接行われる場合も

フランスのお葬式は土葬が基本ですが、近年は火葬される方も増えています。火葬式の場合には死亡者リストに催行される火葬場が記されます。土葬と違って供花もお断りの場合があるのでご注意下さい。フランス人は火葬後に粉砕された遺骨を自宅に持ち帰り素敵な大理石の入れ物などに入れてリビングや寝室に置いておく人も多く居ます。日本の骨壺と違って作りも形も繊細で見た目は骨壺とわかりません。墓地は土葬・火葬・散骨が全て同じ敷地内にあります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
フランスの葬儀は何の準備もなくお金もかからずに参列出来るので日本と違って非常に気軽です。葬儀社の関係上、日曜日にお葬式が執り行われる事は滅多にありません。また子供の参列は禁止ですのでご注意下さい。葬儀参列後に自宅へ入る前に塩をかける習慣もありませんので気になる方は用意しておくと良いでしょう。

 

フランスの葬式・葬儀にまつわる6つの豆知識!

1. 死亡者リストで葬儀の日時と喪主の希望を確認
2. フランスの葬儀にお通夜はない
3. フランスの葬式に香典は不要
4. フランスの葬儀に喪服は不要
5. フランスの葬儀は教会式が多い
6. 火葬場で直接行われる場合も

 


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