オーストラリア国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

オーストラリア国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

オーストラリアの国旗をあなたはご存知ですか?シンプルな日本の日の丸と違って、複雑なデザインで覚えにくいといわれるオーストラリアの国旗。今回は、なぜオーストラリアの国旗はなぜこんなデザインになったのか、その由来や歴史についてご紹介します。

これであなたもオーストラリア通になること間違いなしです!

 

オーストラリア国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

 

1. オーストラリアの国旗のデザイン

オーストラリアの国旗は、3つの異なるデザインによって構成されています。まずイギリス国旗であるユニオンジャックを左上に、そしてその下には6州1準州を象徴する連邦の星(コモンウェルススター)と呼ばれる七稜星、そして右側にはオーストラリアのある南半球を象徴する南十字星が配置されています。

ベースとなるデザインはブルー・エンサインと呼ばれるイギリスに関係ある地域で広く使用される旗で、左上にユニオンジャックを配し、その他は無地の青色になっており、この旗は他にニュージーランドなどでも使われています。

 

2. オーストラリア国旗の歴史

イギリスの植民地開拓と入植政策により生まれたオーストラリアは、現在もコモンウェルスと呼ばれる英連邦の一つに数えられています。20世紀初頭に植民地を統合してオーストラリア連邦が誕生する際の公募により現在の国旗の原型が選ばれましたが、ユニオンジャックは大英帝国への忠誠を示すものとして当初よりデザインされていました。しかし、この青い国旗は政府関係の建物や船に使用が限定されていたため、民間船は同じデザインながら青地でなく赤地の旗を使わねばならなかったこと、また当時の国民はイギリス国旗をそのまま使い続けていたため、同じオーストラリアの中で複数の旗が存在するという混乱した状況でした。

そこから、当初六稜星だった連邦の星を七稜星に変更したり、形がばらばらだった南十字星の星の形を統一したりを経て、正式に現在の青い国旗が唯一の国旗として定められたのは、国旗法が施行された1954年のことでした。また最初にこの旗が掲げられた9月3日は国旗の日に制定されています。

 

3. 国民用の別の旗があった?

国旗が正式に制定される1954年以前は、青い国旗の使用が政府関係機関に制限されていたため、国民であっても国旗の使用が禁じられており、赤地に同じデザインの旗やイギリス国旗が代わりに使用されていました。1941年に国民に対する国旗使用禁止令は解かれましたが、実際に青い国旗が一般市民にも使用が解禁されたのは実に1954年のことでした。

 

4. 南十字星の星のデザインはバラバラだった

南十字星は南半球を象徴する星座として、当初からオーストラリア国旗にデザインされていましたが、初期のデザインでは星座を構成する5つの星の明るさに対応して、星の角の数は5つから9つとバラバラでした。しかし1903年になって、4等星のみなみじゅうじ座ε星が五稜星、それ以外の4つが七稜星と、形が統一されました。また、4つの七稜星はそれぞれ、正義・賢明・節制・忍耐を意味するとされています。

 

5. 国旗の日ができた訳

1984年ある歴史家が発足人となり、9月3日を国旗の日として毎年セレモニーを行うようオーストラリア国旗協会に働きかけたことがきっかけで、その後、非公式に毎年、シドニーで国旗の日のセレモニーが開催されるようになりました。それが徐々に国民の人気を得るようになった1989年にはシドニーのあるニューサウスウェールズ州の州首相が公式にセレモニーに参加して演説を行い、遂に1996年、当時の国家首相ジョン・ハワードが正式に9月3日を国旗の日として定め、以来、学校などでは毎年9月3日になるとセレモニーが行われています。ちなみに、この日は祝日ではありません。

 

6. オーストラリア国旗が変わる?

2015年から2016年にかけて、隣国ニュージーランドにおいて、国旗変更の是非を問う国民投票が行われました。イギリス国旗であるユニオンジャックを自国国旗の中に含めるのは、独立後の国家としてふさわしくないこと、またカナダのようにユニオンジャックの入った国旗からデザイン変更して定着に成功した例をふまえての国民投票でした。

それを受けて、オーストラリアでも国旗を変更するべきという国民の声が上がり、2015年12月~2016年1月にウェスタンシドニー大学が8000人以上の市民を対象に意識調査を行ったところ、実に60%以上の人が現在の国旗を変更するべきだ、と考えていることが明らかになりました。

また同調査で6つのデザイン候補から選ばれたのは、”Southern Horizon”という名の、青地にナショナルカラーである緑色とゴールドの二色をあしらった中に連邦の星と南十字星がデザインされた旗で、オーストラリアの国旗は「シンプルであること」「南十字星」「緑色とゴールド」が必須条件、という多数派の市民の意見を反映した結果になりました。また国旗を変更すべきと答えた人のほとんどが、ユニオンジャックが入っていない旗なら例えそれが好みのデザインでなくとも支持する、と答えたことも分かり、国旗に対する国民の意識の変化を感じる出来事でした。

 

まとめ

いかがでしたか?
オーストラリアのように、歴史が短く移民の多い国においては、国旗はオーストラリア国民をつなげるものとして大変身近な存在です。それだけに国民の思い入れも強く、まだまだオーストラリアの国旗のデザイン論争は続いていくのかもしれません。

 

オーストラリア国旗を徹底分析!国旗が持つ6つの秘密とは?

1. オーストラリアの国旗のデザイン
2. オーストラリア国旗の歴史
3. 国民用の別の旗があった?
4. 南十字星の星のデザインはバラバラだった
5. 国旗の日ができた訳
6. オーストラリア国旗が変わる?

 


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