隣国ながら謎めいた存在のロシア。ロシア旅行に行っても口に合う料理はあるか心配な人もいると思います。実はロシア料理は日本人の口にも合うものが多く、おいしい料理に出逢える素敵な国なのです。そこで今回は、現地在住の筆者が、日本から遊びに来る友人へいつも食べてもらっているおすすめロシア料理を厳選してご紹介します。
現地で絶対食べたいおすすめロシア料理10選!
1. ボルシチ(борщ / ボルシ)
ロシア料理の中でも最も有名な料理の一つだと思います。どこのレストランで食べてもまず外れなしの、見た目も楽しい真っ赤な色のスープ。この赤い色の正体はビーツです。ビーツは砂糖大根の一種で、このビーツから出る優しい甘みがなんともほっこりする一品。スメタナという名前の濃厚なサワークリームを添えて出てきます。お好みで混ぜてみてください。味の変化に驚かれると思いますよ。
他にもロシア料理はスープの種類が豊富!酸味のある味が好きならсолянка (サリャンカ)、優しい味が好きならキャベツのスープщи(シー)もオススメです!
2. ビーフ・ストロガノフ(бефстроганов / ビフソトロガノフ)
こちらも有名なロシア料理のメインディッシュです。ストロガノフというのはサンクトペテルブルクに実在したストロガノフ伯爵から来ていて、今も宮殿が残っています。ロシアにいらっしゃったらぜひ本場のビーフ・ストロガノフを召し上がってみてください。想像とは全く違う料理が出てくると思います。大量に使われたマッシュルームとビーフのクリーミーな味わい。付け合せはたいていマッシュポテトで、これもまた美味です。
3. ピロシキ(пирожки / ピロシキ)
もう一つ有名なものがこのピロシキではないでしょうか。日本でピロシキというとカレーパンのような揚げパンのイメージだと思いますが、ロシアでは焼いたものが主流になってきています。生地自体はほのかに甘く、具もジャガイモ・卵・キノコ・ひき肉・炒めたキャベツ、リンゴやジャムなど色々あります。
駅の地下通路の売店などでもお手頃に買える街歩きにぴったりのピロシキですが、おいしいものにであいたければ、ピロシキ専門店やカフェ、高級スーパーなどで試してみるのがいいかもしれません。
4. ピローグ(пирог / ピローグ)
一方、外国ではあまり知られていませんがロシアを代表する料理としてロシア風パイのピローグがあります。こちらは、上に模様をつけたりしてきれいに焼いた大きなパイを切り分けて食べるタイプで、ボリューム満点。
サンクトペテルブルクには「シュトーレ(штолле)」という名前の地元の人にも大人気のピローグ専門店もあります。エルミタージュ美術館や、マリインスキー劇場の近くにもあるので観光の合間にぜひ訪れてみてください。飾り気のない店内の雰囲気と素朴ながら格別においしいピローグは生きたロシアを感じさせてくれます。特にサーモン入りがお奨めです!
5. ブリヌイ(блины / ブリヌィ)
(Alberto)
ロシアのクレープブリヌイ。丸い形が太陽に例えられ、春を呼ぶお祭りのシンボルでもあります。ブリヌイのスタンド店やファーストフード店が町中いたるところにありますのでぜひ試してみてください。お食事系からデザート系まで種類も豊富。懐に少し余裕があれば、ロシアらしくイクラとスメタナのブリヌイもおいしいですよ。値段も約150円~イクラ入りでも600円くらいとお手頃です。
6. ペリメニ (пельмени / ペリメニ)
ロシア人の食卓に欠かせない料理ペリメニ。これはロシア風の水餃子です。牛肉や豚肉魚のミンチなど具も様々。ペリメニそのものは優しい味で、スメタナをかけていただきますが、日本人的にはお醤油が欲しくなってしまったりするかも…?
7. キエフ風カツレツ (котлет по-киевский / カトリェト パ キーフスキー)
(mmmsedap)
揚げたてが届いたらそっとナイフを入れてみてください。あつあつのバターが流れ出す、とてもジューシーなカツレツです。ロシア料理の定番ですが、名前からわかるようにウクライナの首都キエフからきています。ちなみにボルシチももともとはウクライナ料理だったそうで、ロシア人の中にはロシアには本当のロシア料理がないなんて言う人もいますが、十分ロシアを代表する料理です。
8. サーモンの冷製(сёмга / ションガ ,もしくは лосось /ラソースィ)
ロシアは前菜も豊富です。皇帝時代から続くコース料理の伝統があることに加え、ウォッカなどの酒の肴にも最高の組み合わせ。ロシアの前菜の中でも王様的存在なのがこのサーモンの冷製です。
9. 毛皮を着たニシン(сельдь под шубой / スィリヂ パド シューバイ)
ギョッとする名前のこちらは、ニシンの塩漬けの上にジャガイモ人参ビーツなどが美しく層になって重ねられたもの。まるで冬場に毛皮の厚着をしているかのような姿からこんな名前がついています。しかもこれ、とってもおいしいです。塩気の強いニシンと茹で野菜の甘みが絶妙。ぜひ食べてみていただきたい一品です。
10. ビネグレート(винегрет / ヴィネグレト)
一方こちらはもっと家庭的なビーツのサラダ。新年などのお祝いの席にも欠かせないロシアを代表する家庭料理です。角切りの野菜がみなビーツ色に染まった真っ赤なサラダ。色と味とのギャップをお楽しみ下さい。
[おまけ] ウォッカ(водка / ヴォトカ), クヴァス(квас / クヴァス)
最後に、食べ物ではないのですがどうしても紹介したいのがロシアを代表する飲み物のウォッカとクヴァス。スーパーに並ぶウォッカの量と種類の豊富さを見れば、ロシア人とウォッカは切っても切れない関係なのだなと実感すると思います。お酒が好きな方はぜひ本場のウォッカをお試しください。сало(サーロ)という豚の脂身を漬けたものもご一緒に。
夏にロシアを訪れる方は、広場等で売られている樽入りのクヴァスをぜひ。こちらは黒パンなどを原料にした炭酸ジュースです。独特の風味で好みは分かれますが、はまる人もちらほら。かくいう筆者も夏空の下のクヴァス大好きです!
まとめ
いかがでしたか?
今回は代表的なロシア料理を紹介しましたが、最近のロシアは食文化が急速に進化を遂げていて、オシャレでおいしいレストランがどんどん増えています。国内で質の高い野菜や肉を生産することにも成功していて、ステーキなどはとても質の高いものを他国よりもリーズナブルに食べられるといわれています。
とはいえ、外国の料理は普段食べるものに比べて脂っこかったりして身体への影響も違ってくるかもしれません。食べ過ぎて胃もたれ…には気を付けて、ぜひロシアのグルメを楽しんでください。
現地で絶対食べたいおすすめロシア料理10選!
1. ボルシチ(борщ / ボルシ)
2. ビーフ・ストロガノフ(бефстроганов / ビフソトロガノフ)
3. ピロシキ(пирожки / ピロシキ)
4. ピローグ(пирог / ピローグ)
5. ブリヌイ(блины / ブリヌィ)
6. ペリメニ(пельмени / ペリメニ)
7. キエフ風カツレツ (котлет по-киевский / カトリェト パ キーフスキー)
8. サーモンの冷製(сёмга / ションガ ,もしくは лосось /ラソースィ)
9. 毛皮を着たニシン(сельдь под шубой / スィリヂ パド シューバイ)
10. ビネグレート(винегрет / ヴィネグレト)
[おまけ] ウォッカ(водка / ヴォトカ), クヴァス(квас / クヴァス)