タイにも、世界の国々同様に祝日が定められています。祝日は、その国の歴史、あり方、文化につながったものが多くあります。今回は、タイの祝日にはどんなものがあるのか、それぞれの祝日は何日で、国民はどのように過ごすのか、タイの祝日を余すところなくご紹介します。
先ずそれぞれの祝日を紹介する前に、タイの祝日の特徴であるสุริยคติ/スリヤカティ「タイ太陽暦」とปฏิทินจันทรคติ/パティティンチャントラカティ「タイ太陰暦」について説明します。タイ太陽暦とは、ラーマ5世によって1888年に導入されたタイ王国独自の太陽暦で、現在タイの公式な暦として使用されています。年は西暦よりも543年大きい仏滅紀元で数えられ、それを仏暦と呼びます。また、タイ太陰暦とは、上述の1888年タイ太陽暦の導入前まで使われていた暦で、今現在も民間で用いられています。タイ太陰暦での祝日は、一部を除きタイ太陽暦の日付としては定められておらず、毎年日付が変わります。
タイの祝日を徹底分析!どんな日があるか全部教えます!
1. วันขึ้นปีใหม่/ワンクンピーマイ「元旦」
1月1日、タイ太陽暦の一年の最初の日です。タイではタイ太陰暦のタイ正月を祝うので、日本ほど新年新たにという引き締まった感覚はありません。その年の暦にもよりますが、2日、3日から仕事始めという会社も少なくありません。
2. วันมาฆบูชา/ワンマカブーチャ「万仏祭」
タイ太陰暦3月15日満月の日、仏教の祝日の一つです。タイ太陽暦の2月の満月の日にあたる為、毎年日付が変わります。お釈迦様のもとに1250人の使徒が何の事前の知らせもなく集結した奇跡を記念した日です。夜になると線香と蝋燭、お花のセットを両手に持ち、本堂の周りを右回りに3巡するเวียนเทียน/ウィアンティアンの儀式が厳かに執り行われます。他の仏教関連の祝日も含め、タイでは禁酒になります。
3. วันจักรี/ワンチャクリー「チャクリー王朝記念日」
4月6日、1782年にラーマ1世がチャクリー王朝を立朝し、バンコクを首都と定めたことを記念した日です。
4. วันสงกรานต์/ワンソンクラーン「タイ正月」
4月13日から15日までの3日間に現在はタイ政府によって定められていますが、タイ太陰暦の伝統的な新年、最も重要視されている祝日と言えます。この期間には、多くのタイ人が故郷に帰り、家族が一同に集まります。現在は有名な水掛け祭りが全国的に行われますが、元々は仏像や仏塔に水をかけてお清めをしたり、家族の年長者の手に水をかけお清めをし、相手に敬意を示すことが始まりです。
5. วันแรงงานแห่งชาติ/ワンレンガーンヘンチャート「国際労働者の日」
5月1日、いわゆるメーデーです。
6. วันฉัตรมงคล/ワンチャットモンコン「国王即位記念日」
5月5日、1950年ラーマ9世の即位を記念した日です。ラーマ9世とは現国王のプミポン国王の事で、現在世界で最も長い在位70年を迎えています。
7. วันวิสาขบูชา/ワンウィサーカブーチャー「仏誕節」
タイ太陰暦6月15日満月の日、仏教の祝日の一つです。タイ太陽暦の5月の満月の日にあたる為、毎年日付が変わります。お釈迦様が誕生し、悟りを開き、入滅した記念の日です。夜になると線香と蝋燭、お花のセットを両手に持ち、本堂の周りを右回りに3巡するเวียนเทียน/ウィアンティアンの儀式が厳かに執り行われます。他の仏教関連の祝日同様、タイでは禁酒になります。
8. วันอาสาฬหบูชา/ワンアーサーハブーチャー「三宝節」
タイ太陰暦8月15日満月の日、仏教の祝日の一つです。タイ太陽暦の7月の満月の日にあたる為、毎年日付が変わります。お釈迦様が悟りを開いてから7週間後、修行時代の友人5人に最初の説教を行い、その5人が僧侶になったことより「仏・法・僧」の三宝が成立しました。その事を記念した日です。夜になると線香と蝋燭、お花のセットを両手に持ち、本堂の周りを右回りに3巡するเวียนเทียน/ウィアンティアンの儀式が厳かに執り行われます。翌日のタイ太陰暦8月16日夜は祝日ではありませんが、วันเข้าพรรษา/ワンカオパンサー「入安居」にあたり、仏教徒の雨季の安居入りを祝う日となっています。その3カ月後、タイ太陰暦11月15日満月の日のวันออกพรรษา/ワンオークパンサー「出安居」で、僧侶は還俗します。この3カ月が一般的に雨季とされます。これらの日は他の仏教関連の祝日同様、タイでは禁酒になります。
9. วันเฉลิมพระชนมพรรษาสมเด็จพระนางเจ้าฯ พระบรมราชินีนาถ/ワンチャルームプラチョンマパンサーソムデットプラナーンジャオプラボロムラーチニーナート「王妃誕生日(母の日)」
8月12日、1932年現王妃であるシリキット王妃の誕生を記念した日です。お誕生日の前には街中がお祝いの写真やイルミネーションで彩られます。この日はお祝いの意味合いを込め、王妃のシンボルカラーである水色の洋服を好んで着用します。また夜には、国中の至る所で式典が行われ、蝋燭を灯し、王妃を称える歌で祝います。母の日もこの日にあたります。
10. วันปิยมหาราช/ワンピヤマハーラート「チュラーロンコーン大王記念日」
10月23日、1910年ラーマ5世の崩御を記念した日です。
11. วันเฉลิมพระชนมพรรษาพระบาทสมเด็จพระเจ้าอยู่หัว/ワンチャルームプラチョンマパンサープラバートソムデットプラジャオユーフア「国王誕生日」
12月5日、1927年現国王であるラーマ9世の誕生を記念した日です。お誕生日の前には街中がお祝いの写真やイルミネーションで彩られます。この日はお祝いの意味合いを込め、国王のシンボルカラーである黄色の洋服を好んで着用します。また夜には、国中の至る所で式典が行われ、蝋燭を灯し、国王を称える歌で祝います。父の日もこの日にあたります。
12. วันรัฐธรรมนูญ/ワンラタラマブーン「憲法記念日」
12月10日、1932年タイで初めての憲法となるタイ王国憲法発布を記念した日です。
13. วันสิ้นปี/ワンシィンピー「大晦日」
12月31日、タイ太陽暦の一年の最後の日です。
まとめ
いかがでしたか?
タイの祝日は、王室と仏教に由来するものがほとんどですが、タイという国の歴史、あり方、文化がよく表れているのではないでしょうか。旅行でタイにいらっしゃる方は、上記の仏教関連の日以外に選挙の前日、当日は禁酒になりますので注意をしてください。また、ソンクラーン時期は濡れる事必須ですので、この時期のご旅行はよく考えてからが良いかも知れません。
タイの祝日を徹底分析!どんな日があるか全部教えます!
1. วันขึ้นปีใหม่/ワンクンピーマイ「元旦」
2. วันมาฆบูชา/ワンマカブーチャ「万仏祭」
3. วันจักรี/ワンチャクリー「チャクリー王朝記念日」
4. วันสงกรานต์/ワンソンクラーン「タイ正月」
5. วันแรงงานแห่งชาติ/ワンレンガーンヘンチャート「国際労働者の日」
6. วันฉัตรมงคล/ワンチャットモンコン「国王即位記念日」
7. วันวิสาขบูชา/ワンウィサーカブーチャー「仏誕節」
8. วันอาสาฬหบูชา/ワンアーサーハブーチャー「三宝節」
9. วันเฉลิมพระชนมพรรษาสมเด็จพระนางเจ้าฯ พระบรมราชินีนาถ/ワンチャルームプラチョンマパンサーソムデットプラナーンジャオプラボロムラーチニーナート「王妃誕生日(母の日)」
10. วันปิยมหาราช/ワンピヤマハーラート「チュラーロンコーン大王記念日」
11. วันเฉลิมพระชนมพรรษาพระบาทสมเด็จพระเจ้าอยู่หัว/ワンチャルームプラチョンマパンサープラバートソムデットプラジャオユーフア「国王誕生日」
12. วันรัฐธรรมนูญ/ワンラタラマブーン「憲法記念日」
13. วันสิ้นปี/ワンシィンピー「大晦日」