スペインのイースター特集!一度は参加したい7つのおもしろ特徴!

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イースター(復活祭)といえばクリスマスとならんでキリスト教の大切なイベントの一つです。スペインもキリスト教の国なのでイースターを祝います。それがセマナサンタ(Semana Santa/聖週間)です。イースターというとキリストの復活と春の訪れを祝う明るいイメージがあるかもしれませんが、スペインのセマナサンタは一味違います。

そこで今回は、スペインのイースターについて詳しくご紹介します。特にキリストとマリアの像をのせた山車を担いで街を練り歩く宗教行列(procesión)は圧巻で、荘厳な雰囲気に包まれ、普段の明るいイメージのスペインの別の顔が見られます。詳しく見ていきましょう!

 

スペインのイースター特集!一度は参加したい7つのおもしろ特徴!

 

1. 毎年変わる?セマナサンタはいつ?


イースターは3月の終わりから4月に祝われる行事というイメージがあると思います。でも、いつ?と聞かれるとはっきり答えられる人はなかなかいないのではないでしょうか。それもそのはず、イースターの日は「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決められているので、毎年変わるのです。

セマナ・サンタはイースターの前の1週間なので、セマナ・サンタの日程も毎年変わるわけです。もしセマナ・サンタの頃にスペインに行きたいと考えているなら、その年のイースターがいつなのかをチェックしておきましょう。

2. セマナサンタとは?


セマナサンタは、キリストが復活したことを祝うイースター(復活祭)の前の1週間を指し、人々はキリストを偲び、その情熱、死、復活に思いを馳せます。プロテスタントでは受難週と呼ばれていて、エルサレムに入城したキリストが最後の晩餐を経て、磔にされるまでの受難を偲びます。

セマナ・サンタの1週間には、曜日ごとに名前がつけられています。

日曜日:Domingo de Ramos、聖枝祭(せいしさい)、セマナ・サンタの始まりの日
月曜日:Lunes Santo、聖月曜日
火曜日:Martes Santo、聖火曜日
水曜日:Miércoles Santo、聖水曜日
木曜日:Jueves Santo、聖木曜日、最後の晩餐の日
金曜日:Viernes Santo、聖金曜日、キリストが磔にされた日
土曜日:Miércoles Santo、聖土曜日、キリストの遺骸が安置された日
日曜日:Domingo de Resurección、復活祭、キリストの復活を祝う

3. セマナサンタはどんなふうに祝う?


セマナ・サンタは宗教的な色の濃い厳粛な雰囲気のお祭りです。陽気なお祭りを期待しているとびっくりするかもしれません。セマナ・サンタはキリストの受難、つまり磔によって処刑された日から復活するまでのキリストの苦しみを思い、信者としての内省を行うため1週間で、曜日ごとに過ごし方が決まっているようです。

1週間の中でも、聖木曜日からの3日間は特に重要で、たとえば、聖木曜日は7つの教会を訪問してキリストを思い感謝する日、聖金曜日は磔にされたキリストの苦しみを思って肉食を控えたり、食事を控えたりする日になっているそうです。聖土曜日はろうそくを灯して日曜日の復活祭を待ちます。

また、キリストの受難のシーンを再現した山車(神輿)を担いで街を練り歩くプロセシオン(procesión)がスペインの各地で行われます。

4. セマナサンタに食べるもの


セマナ・サンタに食べる伝統的なお菓子の1つが「トリハス(torrijas)」です。固くなったバゲットを甘いミルク液に浸し、溶き卵にくぐらせてオリーブオイルで揚げ焼きしたお菓子です。スペイン版のフレンチトーストといった感じですね。

「モナ・デ・パスクワ(mona de Pascua」はゆで卵をのせて焼いたパンで、カタルーニャやバレンシア、バレアレス諸島などでセマナ・サンタの時期に食べられています。「ロスコ(rosco)」もセマナ・サンタに食べるお菓子で、小型のドーナツのような感じです。
セマナ・サンタの時期にスペインに行くなら、是非試してみてくださいね。

5. 一度は見たい!セマナサンタの見どころ:プロセシオン


セマナ・サンタの見どころは、キリストやマリア像をのせた山車を担いで街中を練り歩くプロセシンという宗教行列でしょう。各教会が持っている像を飾り付けした山車に乗せ、音楽隊と共に、信者が担いで練り歩きながら大聖堂に向かいます。プロセシオンを見るなら、少し予備知識があるとさらに楽しめると思います。もちろん、なくても楽しめます。

山車は1500キロから2000キロあると言われていて、重いものは5000キロ以上もあるそうです。担ぐのはそれぞれの教会の信者で、行進の仕方は左右にゆっくりと揺れながら歩く、片足を前に出しながら歩くなど、教会によって違います。信者はセマナ・サンタのためにかなりの練習をしています。

行進が止まったときにバルコニーなどから歌われる歌が「サエタ(saeta)」です。キリストやマリアに捧げる歌で、このときは音楽隊の音楽も止まるので、静寂の中に歌声が響きます。これもお聴き逃しなく。

プロセシオンのルートや時間がわかるパンフレットがあるので、見に行くときはチェックをおすすめします。

6. セマナサンタを見るならどの都市がおすすめ?


プロセシオンはスペイン各地で行われますが、アンダルシア地方のセビリアやマラガが有名で、スペイン国内からも多くの人が訪れます。この地方のフラメンコの伝統と相まって、盛大に行われるセマナ・サンタは感動的なものです。

セビリアでは山車は「パソ」と呼ばれ、マラガでは「トロノ」と呼ばれます。どちらの街でも100近くの山車が街を練り歩きます。行進している人たちの衣装の色や形もそれぞれ違っています。とんがり帽をかぶり、目の部分だけに穴のあいた衣装を見るとびっくりするかもしれませんが、KKKとは関係ありません。

セマナ・サンタの時期にアンダルシア地方に行くなら、ホテルは早めに予約しましょう。混雑は避けられませんが、見る価値はあります!

7. 他にも見てみたいスペインの春の祭り


スペインの三大祭は、パンプローナの牛追い祭り、バレンシアの火祭り、セビリアの春祭りですが、このうち、火祭りと春祭りは3月から4月にかけて行われます。

バレンシアの火祭りは、毎年3月15日から19日まで開催されます。張り子の人形の展示や花火や爆竹、聖母マリアへの献花などのイベントがあり、最終日には人形が燃やされ、クライマックスを迎えます。

セビリアの春祭りはセマナ・サンタの2週間後で、女性も男性も正装して馬や馬車でパレードします。フラメンコの衣装に身を包んだ女性の姿はとても華やかです。宗教的なお祭りではないので、日本人も参加しやすいと思います。

 

まとめ

スペインのイースター、セマナサンタのお祭りは厳粛な雰囲気のあるお祭りです。キリストやマリアの像をのせて練り歩く山車を見ると、キリスト教の信者でなくても厳かな気持ちになります。特に夜のプロセシオンは光と影が美しく、見応えがあります。

春のスペインを訪れるなら、セマナ・サンタを是非のぞいてみてください。陽気なイメージのスペインの違った面が見られますよ。

 

スペインのイースター特集!一度は参加したい7つのおもしろ特徴!

1. 毎年変わる?セマナサンタはいつ?

2. セマナサンタとは?

3. セマナサンタはどんなふうに祝う?

4. セマナサンタに食べるもの

5. 一度は見たい!セマナサンタの見どころ:プロセシオン

6. セマナサンタを見るならどの都市がおすすめ?

7. 他にも見てみたいスペインの春の祭り

 


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